高校数学の「命題と証明」では、ある数が無理数であることを利用して、別の数も無理数であることを示す問題がよく出題されます。特に「√6が無理数であることを用いて証明せよ」という問題では、背理法を使って考えることがポイントです。この記事では、2+√6や(1+2√6)/3がなぜ無理数になるのか、その証明の考え方を分かりやすく解説します。
まず確認したい有理数と無理数の違い
証明を始める前に、有理数と無理数の意味を確認しましょう。有理数とは、整数aと0ではない整数bを使ってa/bの形で表すことができる数です。
例えば、2、0.5、3/7などはすべて有理数です。一方、√2や√3のように分数で正確に表すことができない数を無理数といいます。
今回の問題では「√6は無理数である」という事実を使い、そこから別の式が無理数であることを証明していきます。
2+√6が無理数であることの証明
証明では「もし2+√6が有理数だったら」と仮定する背理法を使います。
まず、2+√6が有理数であると仮定します。
2+√6=有理数
と考えると、両辺から2を引くことができます。
√6=(有理数)-2
ここで、有理数から有理数を引いた結果も必ず有理数になります。2も有理数なので、右辺は有理数になります。
すると、√6が有理数であるという結果になります。
しかし、問題文で「√6は無理数である」と分かっています。これは矛盾です。
したがって、最初の仮定「2+√6は有理数である」は間違いです。よって、2+√6は無理数であると証明できます。
証明で使う背理法の考え方
このような問題では、直接「無理数である」と示すのが難しいため、反対の「有理数である」と仮定します。
そして、その仮定から計算を進めることで「√6が有理数になってしまう」という矛盾を作り出します。
つまり、背理法では「もし違うとしたら、おかしな結果になる。だから最初の考えは間違い」という流れで証明します。
(1+2√6)/3が無理数であることの証明
次に、分数の形になっている問題を考えます。
対象の式は次のものです。
(1+2√6)/3
この式も、同じように「有理数である」と仮定して考えます。
もし、(1+2√6)/3が有理数だとすると、両辺に3をかけることができます。
1+2√6=3×(有理数)
3×(有理数)は有理数なので、右辺は有理数です。
したがって、1+2√6も有理数になります。
さらに両辺から1を引くと、
2√6=(有理数)-1
となります。
右辺は有理数です。そのため、2√6も有理数になります。
ここで両辺を2で割ると、
√6=(有理数)
となります。
しかし、√6は無理数なので矛盾します。
したがって、(1+2√6)/3は無理数であることが証明できます。
分数の形でも証明の考え方は同じ
分数が出てくると難しく感じますが、基本的な考え方は最初の問題と変わりません。
ポイントは「もし全体が有理数なら、√6まで有理数になってしまう」という流れを作ることです。
例えば、(1+2√6)/3を見たときに、分母の3があるため特別な処理が必要に感じます。しかし、両辺に3をかければ分母を消すことができ、あとは同じように√6を取り出せます。
無理数証明問題を解くときのポイント
無理数の証明問題では、次の流れを覚えておくと解きやすくなります。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 証明したい数が有理数だと仮定する |
| 2 | 式を変形して√6などの形を取り出す |
| 3 | 無理数が有理数になる矛盾を示す |
| 4 | したがって元の数は無理数と結論する |
特に重要なのは、有理数の性質を利用することです。有理数同士の足し算、引き算、掛け算、割り算(0で割らない場合)の結果はすべて有理数になります。
まとめ|√6を利用した無理数証明は矛盾を作ることがポイント
2+√6や(1+2√6)/3が無理数であることを証明するには、背理法を使うのが基本です。
「もし有理数だとしたら」と仮定し、式を変形していくことで√6が有理数になってしまう矛盾を導きます。
分数の形になっていても、分母をなくすために両辺へ同じ数をかければ、考え方は変わりません。無理数の証明では、最終的に既に分かっている無理数へつなげることが重要なポイントです。

コメント