極座標で与えられた曲線群の直交截線(直交軌道)を求める問題は、助変数の消去と極座標特有の直交条件を組み合わせる典型的な微分方程式の応用問題です。ここでは曲線群r=α(1-cosθ)について、直交截線の求め方を記述式で使える形で解説します。
与えられた曲線群を確認する
問題で与えられている曲線群は
r=α(1-cosθ)
です。
αは助変数であり、値を変えると相似なカージオイド型の曲線群が得られます。
まずは助変数αを消去して、この曲線群が満たす微分方程式を求めます。
助変数αを消去する
与式より
α=r/(1-cosθ)
です。
また、r=α(1-cosθ)をθで微分すると
dr/dθ=αsinθ
となります。
ここにα=r/(1-cosθ)を代入すると
dr/dθ=r sinθ/(1-cosθ)
を得ます。
さらに半角公式を用いると
sinθ/(1-cosθ)=cot(θ/2)
なので
dr/dθ=r cot(θ/2)
となります。
極座標の直交条件を利用する
極座標曲線r=f(θ)において、動径と接線のなす角ψは
tanψ=r/(dr/dθ)
で与えられます。
直交截線では接線方向が90°異なるため
dr/dθ=-r²/(dr/dθの元の値)
という関係が成立します。
したがって直交軌道の微分方程式は
dr/dθ=-r²/(r cot(θ/2))
となり
dr/dθ=-r tan(θ/2)
を得ます。
直交截線の微分方程式を解く
得られた方程式
dr/dθ=-r tan(θ/2)
は変数分離形です。
よって
dr/r=-tan(θ/2)dθ
となります。
ここで
∫tan(θ/2)dθ=-2log|cos(θ/2)|
を用いると
log r=2log|cos(θ/2)|+C
となります。
指数関数に戻して
r=Ccos²(θ/2)
を得ます。
結果を別の形で表す
半角公式
cos²(θ/2)=(1+cosθ)/2
を用いると
r=A(1+cosθ)
(Aは任意定数)
とも表せます。
こちらの形の方が極座標の標準形として見やすく、左向きのカージオイド族と直交する右向きのカージオイド族であることがわかります。
| 曲線群 | 極方程式 |
|---|---|
| 与えられた曲線群 | r=α(1-cosθ) |
| 直交截線 | r=A(1+cosθ) |
記述式答案の例
与えられた曲線群r=α(1-cosθ)より、α=r/(1-cosθ)である。
両辺をθで微分すると
dr/dθ=αsinθ=(r sinθ)/(1-cosθ)=r cot(θ/2)
を得る。
極座標の直交軌道は
dr/dθ=-r²/(r cot(θ/2))=-r tan(θ/2)
を満たす。
よって
dr/r=-tan(θ/2)dθ
であり、積分して
log r=2log(cos(θ/2))+C
となる。
したがって
r=Ccos²(θ/2)
すなわち
r=A(1+cosθ)
が求める直交截線である。
まとめ
曲線群r=α(1-cosθ)の微分方程式はdr/dθ=r cot(θ/2)です。
極座標における直交条件を利用すると、直交軌道はdr/dθ=-r tan(θ/2)を満たします。
これを積分するとr=A(1+cosθ)が得られ、これが求める直交截線となります。元の曲線群と直交軌道は、向きの異なるカージオイド族として美しく対応しています。


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