小学校5年生で学習する小数の割り算では、「なぜこの式になるのか」が分からないと、ただ計算方法を暗記してしまいがちです。特に「0.7mで5.7gのはり金があるとき、1mの重さを求める」という問題では、なぜ5.7÷0.7をするのか疑問に感じる人も少なくありません。
この問題のポイントは、割り算が単に数字を小さくする計算ではなく、「1あたりの量を求める計算」であることです。
この記事では、はり金の問題を例にして、なぜ5.7÷0.7で1mあたりの重さが求められるのか、また1m以外の長さでも同じ考え方が使えるのかを分かりやすく解説します。
割り算は「1つ分の量」を求めるために使う
まず、算数での割り算には「何個に分けられるかを求める割り算」と「1あたりの量を求める割り算」があります。
今回の問題は後者です。0.7mのはり金が5.7gなら、「1mでは何gになるか」を知りたいので、0.7mを1つ分の基準に直す必要があります。
例えば、100円で5個のお菓子が買える場合、1個あたりの値段を求めるには100÷5をします。それと同じように、長さと重さの関係から1mあたりの重さを求めています。
なぜ5.7÷0.7で1mの重さになるのか
はり金は、同じ材質でできているなら長さが変わっても1mあたりの重さは一定です。つまり、長さと重さは比例する関係になります。
0.7mの重さが5.7gなので、まず「1mが0.7mの何倍か」を考えます。
0.7mを1mにするには、0.7で割ればよいので、重さも同じ割合で増やします。そのため、計算は次のようになります。
5.7÷0.7=8.142857…
小数第二位を四捨五入して小数第一位までにすると、約8.1gになります。
つまり、この答えは「0.7mの重さを1m分に換算した結果」なのです。
「1mの重さを求める」から割る数字が0.7になる
疑問になりやすい部分は、「なぜ5.7÷0.7なのか」という点です。これは、求めたいものが『1mあたりの重さ』だからです。
もし問題が「2mの重さを求めなさい」なら、1mの重さを求めてから2倍します。逆に「0.5mの重さを求めなさい」なら、1mの重さを0.5倍します。
つまり、5.7÷0.7という式は1mの場合だけに使える特別な計算ではなく、「まず1あたりの量を求める」という比例の基本的な考え方です。
1.1mの重さを求める場合はどうするのか
例えば「1.1mのはり金の重さを求めなさい」と言われた場合でも、同じ考え方で解くことができます。
まず1mあたりの重さを求めます。
5.7÷0.7=約8.1g
次に、その重さに1.1をかけます。
8.1×1.1=約8.91g
したがって、1.1mの重さは約8.9gになります。
また、直接計算するなら「0.7mで5.7g」という比例関係を利用して、5.7÷0.7×1.1と考えることもできます。
教科書がこの方法を紹介している理由
教科書では、単に答えを出すことではなく、「単位量あたりの大きさ」という考え方を身につけることを目的にしています。
1mあたり、1kgあたり、1個あたりなど、「1つ分に直して考える」方法は、算数や数学だけでなく、日常生活でも非常によく使います。
例えば、商品の100gあたりの値段、車の1Lあたりの走行距離、時速などもすべて同じ考え方です。
まとめ
0.7mで5.7gのはり金があるときに5.7÷0.7をする理由は、「1mあたりの重さ」という1単位分の量を求めるためです。
割り算は数字を小さくするためだけではなく、「元の量を何倍すれば1になるか」を利用して、1あたりの量を求める計算でもあります。
1.1mや2mなど別の長さを求める場合でも、まず1mあたりの重さを求め、その後に必要な長さをかければ同じ考え方で解くことができます。この考え方を理解すると、小数の割り算は暗記ではなく意味を持った計算として使えるようになります。


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