漸化式An+1=2An+3nの一般項の求め方|p,qを使う変形の意味を理解する

数学

漸化式An+1=2An+3nのように、右辺にnを含む一次式が出てくる問題では、p,qを使って式を変形する解法がよく登場します。しかし、「An+1+p(n+1)+q=2(An+pn+q)という形は暗記してよいのか」「なぜこの形を作るのか」と疑問に感じる人も多いです。

この変形は単なる公式ではなく、漸化式を解きやすい形に変えるための工夫です。今回は、この変形がどこから出てくるのか、どのように考えればよいのかを詳しく解説します。

まずは漸化式の形を確認する

与えられた漸化式は、
An+1=2An+3n
です。

このような漸化式は、Anだけを見ると単純な等比型ではありません。右辺に3nというnの項があるため、そのままではAnを求めることが難しくなります。

そこで、nを含む部分を消して、等比型の漸化式に変形することを考えます。

p,qを使う変形はどこから生まれるのか

まず、Anに何かを足した新しい数列を考えます。例えば、
Bn=An+pn+q
と置きます。

このように置く理由は、もしBnが等比数列の形になれば解きやすくなるからです。

元の式からBnを使った形を作ると、
Bn+1=An+1+p(n+1)+q
となります。

ここで、Bn+1が2Bnになれば理想的です。つまり、

An+1+p(n+1)+q=2(An+pn+q)

という式になるようにp,qを決めようとしているのです。

実際にp,qを決めてみる

右辺を展開すると、
2(An+pn+q)=2An+2pn+2q
となります。

一方、左辺は元の漸化式An+1=2An+3nを使うと、
2An+3n+pn+p+q
になります。

これらが等しくなるように係数を比較します。

3n+pn+p+q=2pn+2q

nの係数を見ると、
3+p=2p
なので、
p=3
となります。

定数項を見ると、
p+q=2q
なので、
q=p=3
となります。

したがって、
Bn=An+3n+3
と置くと、Bnは等比型になります。

変形後は等比数列として解ける

p=3,q=3を代入すると、

An+1+3(n+1)+3=2(An+3n+3)

となります。

つまり、
An+1+3n+6=2(An+3n+3)
なので、

Bn+1=2Bn

という非常に簡単な漸化式になります。

このように、新しい数列Bnを作ることで、元の複雑な漸化式を等比数列に変換できます。

この変形は暗記してもよいのか

結論として、形そのものを暗記して使うことは問題ありません。ただし、「なぜその形にするのか」を理解しておくことが重要です。

覚えるべき本質は、nを含む余計な項を消すために、Anに一次式pn+qを足した数列を考えるという考え方です。

例えば、
An+1=aAn+bn+c
のような形でも、An+pn+qという新しい数列を考えることで、等比型に変換できる場合があります。

単なる公式として「An+1+p(n+1)+q=2(An+pn+q)」を覚えるよりも、「新しい数列を作って簡単な漸化式に変える」という目的を理解すると、初めて見る問題にも対応できます。

まとめ|p,qの変形は公式ではなく等比型を作るための工夫

An+1=2An+3nのような漸化式で使うp,qの変形は、突然出てくる暗記公式ではありません。

Anに一次式pn+qを加えた新しい数列を作り、それが等比数列になるようにp,qを選んでいるだけです。

「右辺の余計なnの項を消して、Anだけの簡単な漸化式にしたい」という目的を理解すれば、この解法は暗記ではなく自然な発想として使えるようになります。

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