数学の図形問題では、文字を含む直線が動くとき、その直線が通過する範囲を求める問題があります。今回は、実数θが0≦θ≦π/2の範囲で変化するとき、方程式(1+cosθ)x+(sinθ)y=2で表される直線がxy平面上でどの領域を通過するのかを考えます。
このタイプの問題では、θを直接動かして図を描くのではなく、直線の式を変形して「ある点(x,y)を通るθが存在する条件」を求めることが重要です。以下では、解答の考え方を順番に解説します。
まず直線の式を変形してθの条件を考える
与えられた直線は、
(1+cosθ)x+(sinθ)y=2
です。
cosθとsinθをまとめるために、式を整理します。
x+xcosθ+ysinθ=2
となるので、
xcosθ+ysinθ=2-x
と変形できます。
ここで左辺は、三角関数の合成を利用できます。
三角関数の合成で最大値・最小値を求める
xcosθ+ysinθは、ベクトルの内積の形になっています。三角関数の合成を使うと、
xcosθ+ysinθ=√(x²+y²)cos(θ-α)
と表せます。
ただし、αはcosα=x/√(x²+y²)、sinα=y/√(x²+y²)を満たす角です。
θの範囲は0≦θ≦π/2なので、cos(θ-α)が取れる値の範囲を考える必要があります。
通過領域を求めるために境界となる直線を調べる
直線が通過する領域とは、ある点(x,y)について、その点を通るθが0≦θ≦π/2の範囲に存在するということです。
つまり、
xcosθ+ysinθ=2-x
を満たすθが存在する条件を調べます。
ここでθ=0の場合を考えると、cos0=1、sin0=0なので、元の式は
2x=2
となり、x=1を通る直線になります。
またθ=π/2の場合では、cos(π/2)=0、sin(π/2)=1なので、
x+y=2
となります。
したがって、通過領域の境界には、x=1とx+y=2という2本の直線が関係してきます。
図形的に通過領域を考える
θが0からπ/2まで変化すると、直線はx=1の直線から始まり、徐々に傾きを変えながらx+y=2の直線へ移動します。
この2本の直線の間を埋めるように、直線群が通過する領域ができます。ただし、単純に2直線で囲まれる部分だけではなく、各点が実際にあるθで通過可能かを確認する必要があります。
境界を調べるためには、直線と原点の距離や、法線ベクトルの向きにも注目すると理解しやすくなります。
別解:点(x,y)を固定してθの存在条件を見る
通過領域の問題では、「直線を動かす」よりも「点を固定する」考え方が有効です。
点(x,y)が領域内にある条件は、
xcosθ+ysinθ=2-x
を満たすθが存在することです。
左辺はθの変化によって一定の範囲の値を取ります。その範囲に2-xが含まれていれば、その点は直線の通過領域に含まれます。
このように、パラメータ付きの図形問題では「文字を動かす」より「条件を満たす点を探す」という視点に切り替えることが解法のポイントになります。
まとめ|動く直線の通過領域はθの存在条件で決まる
方程式(1+cosθ)x+(sinθ)y=2で表される直線の通過領域を求めるには、θを単に変化させるのではなく、固定した点(x,y)を通るθが存在する条件を調べます。
まず式をxcosθ+ysinθ=2-xの形に変形し、三角関数の合成やθの範囲を利用して条件を求めます。また、θ=0、θ=π/2のときの直線を調べることで、領域の境界を把握できます。
パラメータを含む直線の問題では、「その図形がどこを動くか」ではなく「ある点がその図形に乗る条件は何か」と考えることが、通過領域を求める基本的な考え方になります。


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