ベクトルの図形問題では、図形の性質を内積やベクトルの長さの関係に置き換えることで解くことができます。特に平行四辺形が長方形になる条件は、ベクトルの基本公式を利用すると簡潔に求められます。
この記事では、平行四辺形OACBにおいてOA=a、OB=bとしたとき、なぜa・b=0が長方形になる条件につながるのか、また|a+b|=|a-b|との関係について詳しく解説します。
平行四辺形をベクトルで表す
平行四辺形OACBを考えます。点Oを始点として、
OA=a、OB=b
とおきます。
このとき、対角線OCに対応するベクトルは、平行四辺形の性質から、
OC=a+b
となります。
また、もう一方の対角線ABに対応するベクトルは、
AB=b-a
または長さを考える場合には|a-b|として扱います。
つまり、平行四辺形の2本の対角線の長さは、|a+b|と|a-b|で表すことができます。
長方形になる条件を考える
平行四辺形が長方形になる条件は、「隣り合う辺が垂直になること」です。
つまり、OAとOBが直角になればよいため、
aとbが垂直
であることが必要です。
ベクトルでは、2つのベクトルが垂直である条件は内積が0になることなので、
a・b=0
となります。
したがって、平行四辺形OACBが長方形になるための条件は、a・b=0であることです。
|a+b|=|a-b|から内積の条件を導く
問題では、
a・b=0⇔|a+b|=|a-b|
という関係を利用します。
この式がなぜ成り立つのか確認します。
両辺を2乗すると、
|a+b|²=|a-b|²
となります。
ベクトルの長さの公式を使うと、
|a+b|²=(a+b)・(a+b)
なので展開すると、
a・a+2a・b+b・b
になります。
同様に、
|a-b|²=(a-b)・(a-b)
を展開すると、
a・a-2a・b+b・b
になります。
したがって、
a・a+2a・b+b・b=a・a-2a・b+b・b
となります。
両辺からa・aとb・bを消すと、
2a・b=-2a・b
つまり、
4a・b=0
となるため、
a・b=0
が得られます。
対角線の長さから見る長方形の特徴
平行四辺形には、「対角線の長さが等しいならば長方形である」という性質があります。
今回の条件、
|a+b|=|a-b|
は、2本の対角線OCとABの長さが等しいことを表しています。
つまり、ベクトルの式で見ると、平行四辺形の対角線が等しい条件を示しており、それが長方形になる条件と一致します。
この考え方を使うと、図形の角度を直接調べなくても、ベクトルの計算だけで長方形の判定ができます。
必要条件と十分条件について
「長方形になるための必要条件」と書かれている場合、注意が必要です。
今回の場合、平行四辺形が長方形ならば必ず、
a・b=0
が成立します。これは必要条件です。
さらに、a・b=0ならばOAとOBは垂直なので、その平行四辺形は長方形になります。
つまり今回は、
長方形である⇔a・b=0
という必要十分条件が成立しています。
まとめ
平行四辺形OACBでOA=a、OB=bとした場合、長方形になる条件は、隣り合う辺であるaとbが垂直になることです。
ベクトルでは垂直条件を内積で表すため、
a・b=0
が求める条件になります。
また、|a+b|と|a-b|は平行四辺形の対角線の長さを表しており、これらが等しいことからもa・b=0を導くことができます。ベクトルの図形問題では、図形の性質を内積や長さの式に変換することが解法の重要なポイントです。


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