二次不等式を解いていると、因数分解した後に突然「<」が「>」に変わっているように見えて、疑問に感じることがあります。しかし、この不等号の変化にはきちんとした理由があります。
この記事では、「3x²−10x+3<0」の問題を例にして、なぜ(3x−1)(x−3)>0となるのか、不等号が変化する理由と二次不等式の解き方を分かりやすく解説します。
まずは二次不等式の式を因数分解する
問題の式は、
3x²−10x+3<0
です。
まず左辺を因数分解します。
3x²−10x+3
は、
(3x−1)(x−3)
と変形できます。
したがって、もともとの不等式は、
(3x−1)(x−3)<0
になります。
ここで重要なのは、この時点では不等号は変わっていないということです。
なぜ答えでは(3x−1)(x−3)>0となっているのか
実は、質問にある解説の、
「3x²−10x+3<0より(3x−1)(x−3)>0」
という部分は、そのまま読むと間違いに見えます。
正しくは、
3x²−10x+3=(3x−1)(x−3)
なので、
(3x−1)(x−3)<0
です。
つまり、因数分解しただけで不等号が逆になることはありません。
もし解説で「>0」となっている場合は、途中式の書き間違い、または別の考え方を省略している可能性があります。
二次不等式ではグラフの上下で不等号を判断する
二次不等式では、因数分解した形だけでなく、二次関数のグラフを考えることが大切です。
今回の式、
y=3x²−10x+3
を考えます。
この放物線は、x²の係数が3で正なので、下向きではなく上に開くグラフになります。
まず、x軸との交点を求めます。
(3x−1)(x−3)=0
より、
x=1/3、x=3
です。
つまり、グラフはx軸と1/3、3の場所で交わります。
3x²−10x+3<0の範囲を求める
上に開く放物線では、x軸より下になる部分は、2つの交点の間になります。
今回の場合、
1/3<x<3
の範囲でyの値が0より小さくなります。
したがって、
3x²−10x+3<0
の答えは、
1/3<x<3
になります。
「>0」と「<0」を間違えやすい理由
二次不等式では、解の範囲を求めるときに「積が正になる場所」と「積が負になる場所」を判断します。
例えば、
(x−a)(x−b)>0
なら、2つの解の外側が答えになります。
一方で、
(x−a)(x−b)<0
なら、2つの解の間が答えになります。
今回の問題では、
(3x−1)(x−3)<0
なので、答えは2つの解の間である、
1/3<x<3
となります。
まとめ
「3x²−10x+3<0」が「(3x−1)(x−3)>0」になるように見える部分は、不等号が勝手に変化したわけではありません。
因数分解だけなら、正しくは、
(3x−1)(x−3)<0
です。
二次不等式では、不等号を変えるのは両辺に負の数をかけたり割ったりするときだけです。因数分解しただけで不等号が変わることはありません。
問題を解くときは、因数分解後の式と二次関数のグラフを合わせて考えることで、不等号の意味を正しく判断できるようになります。


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