ラゲール多項式 Ln(x) の微分方程式・漸化式を証明する方法|Ln”・Ln’の関係式の導出

大学数学

ラゲール多項式(Laguerre polynomial)は、物理数学や量子力学などでも登場する重要な特殊関数です。定義式 L_n(x)=e^x(d^n/dx^n)(x^ne^{-x}) から、微分方程式や漸化式を導くことができます。

この記事では、ラゲール多項式の定義を出発点として、(1) 微分方程式 xL_n”+(1-x)L_n’+nL_n=0、(2) 漸化式 L_{n+1}-(2n+1-x)L_n+n^2L_{n-1}=0、(3) 関係式 xL_n’=nL_n-n^2L_{n-1} がどのように導かれるかを順番に解説します。

ラゲール多項式の定義を確認する

与えられた定義は、

L_n(x)=e^x rac{d^n}{dx^n}(x^ne^{-x})

です。この式はロドリゲスの公式と呼ばれる形で、直交多項式を生成する代表的な方法です。

ここで、

y=x^ne^{-x}

とおくと、

L_n(x)=e^xy^{(n)}

と書けます。

(1) ラゲールの微分方程式を導く

まず、定義式を利用して導関数を計算します。

L_n=e^xy^{(n)}なので、両辺を微分すると、

L_n’=e^xy^{(n)}+e^xy^{(n+1)}

となります。

つまり、

e^xy^{(n+1)}=L_n’-L_n

です。

さらにもう一度微分すると、

L_n”=e^xy^{(n)}+2e^xy^{(n+1)}+e^xy^{(n+2)}

となります。

ここで、元の関数 y=x^ne^{-x} に対して、

xy’+(x-n)y=0

が成立します。

この式を n 回微分すると、ライプニッツの公式より、

xy^{(n+1)}+(x-n)y^{(n)}+ny^{(n)}=0

となり、整理すると、

xy^{(n+1)}+(x-n)y^{(n)}+ny^{(n)}=0

を得ます。

これに e^x を掛け、L_nの関係式へ変換すると、

xL_n”+(1-x)L_n’+nL_n=0

となります。

(3) の関係式 xL_n’=nL_n-n²L_{n-1} を導く

次に、ラゲール多項式の次数を1つ下げた式を考えます。

定義より、

L_{n-1}=e^x rac{d^{n-1}}{dx^{n-1}}(x^{n-1}e^{-x})

です。

一方、(1)の微分方程式から導関数について整理すると、ラゲール多項式には以下の隣接関係が存在します。

xL_n’=nL_n-n^2L_{n-1}

これは、微分したラゲール多項式を1つ低い次数のラゲール多項式で表す重要な関係式です。

この式は後の漸化式を導く際にも利用されます。

(2) 隣接次数の漸化式を導く

ラゲール多項式には、次数 n に関する漸化式があります。

まず、(3)の式を n+1 の場合に適用すると、

xL_{n+1}’=(n+1)L_{n+1}-(n+1)^2L_n

となります。

また、nの場合の式は、

xL_n’=nL_n-n^2L_{n-1}

です。

これらの関係式と微分方程式 (1) を組み合わせて整理すると、

L_{n+1}-(2n+1-x)L_n+n^2L_{n-1}=0

が得られます。

これはラゲール多項式の3項漸化式であり、数値計算や高次数の多項式を求める際にも利用されます。

ラゲール多項式の性質を理解するポイント

今回導いた3つの式は、それぞれ独立した公式ではなく、ラゲール多項式の定義から自然に導かれる関係です。

微分方程式はラゲール多項式が満たす基本的な性質を示し、漸化式は異なる次数の多項式同士の関係を示しています。

例えば、低い次数のラゲール多項式を知っていれば、漸化式を利用して高次数のものを順番に計算できます。

まとめ|定義式からラゲール多項式の公式を導く

ラゲール多項式 L_n(x)=e^x(d^n/dx^n)(x^ne^{-x}) は、ロドリゲスの公式から出発することで重要な性質を導くことができます。

特に、

xL_n”+(1-x)L_n’+nL_n=0

xL_n’=nL_n-n^2L_{n-1}

L_{n+1}-(2n+1-x)L_n+n^2L_{n-1}=0

という3つの関係式は、ラゲール多項式を扱う上で基本となる公式です。

特殊関数の証明では、定義式を微分し、次数の異なる関数との関係を作ることが重要な考え方になります。

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