数列の単調増加と収束を丁寧に理解する|福島大学2018年問題の解説と証明の考え方

大学数学

本記事では、福島大学2018年の入試問題として出題された数列の性質に関する問題を題材に、単調増加性や収束に向けた評価の考え方を整理します。式変形だけでなく、なぜその不等式が成り立つのかという直感的理解も重視して解説します。

数列の定義と問題設定の整理

数列 {a(n)} は a(1)=1、a(n+1)=√(a(n)+2) で定義されます。

この再帰的定義により、各項は前の項に依存して決まります。

まずはこの構造を正しく理解することが重要です。

① a(3) > a(2) を示す考え方

a(2)=√(1+2)=√3 です。

a(3)=√(√3+2) と書けます。

数値的に比較すると √(√3+2) > √3 となり、増加していることが確認できます。

② 一般に a(n+1) > a(n) を示す方法

帰納的に示すためには関数 f(x)=√(x+2) の単調性を利用します。

f(x) は x が大きいほど値が大きくなる単調増加関数です。

したがって a(n+1)=f(a(n)) > f(a(n-1))=a(n) が成立します。

③ 補助数列 b(n)=2-a(n) の評価

b(n)=2-a(n) とおくと、元の数列の収束性を調べやすくなります。

b(n+1)=2-√(a(n)+2) を変形し、不等式評価を行います。

これにより b(n+1) < (1/3)b(n) が導かれ、指数的減少が確認できます。

不等式評価の本質

この問題の核心は、平方根関数の凹性と単調性を利用する点にあります。

単なる計算ではなく、関数の性質を利用することで不等式を簡潔に示せます。

数学的には「増加性+縮小評価」の組み合わせがポイントです。

収束のイメージ

b(n+1) < (1/3)b(n) という関係から b(n) は0に指数的に近づきます。

そのため a(n) は 2 に収束することが分かります。

このように再帰数列は評価によって極限が明らかになります。

まとめ

この問題は、再帰数列の単調性と収束性を関数の性質から捉える典型問題です。

単なる代入計算ではなく、関数の単調性や不等式評価が鍵となります。

結果として、この数列は増加しながら2に収束することが理解できます。

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