線積分の問題では、見た目が複雑でも「ベクトル場の形」を見抜くことで一気に計算が簡単になることがあります。特に今回のように指数関数と三角関数が組み合わさった形は、基本的な構造を押さえることで効率よく処理できます。
与えられた線積分の構造を整理する
今回の線積分は次の形です。
∫(0,0)→(1,π) (e^x cos y dx − e^x sin y dy)
この式はベクトル場 F = (e^x cos y, −e^x sin y) に沿った線積分とみなすことができます。
まず重要なのは、このベクトル場が「保存力場かどうか」を確認することです。
保存力場かどうかを判定する
ベクトル場 F = (P, Q) に対して、P = e^x cos y、Q = −e^x sin y とおきます。
保存力場であればポテンシャル関数を用いて一瞬で計算できます。
∂P/∂y = −e^x sin y、∂Q/∂x = −e^x sin y より一致するため、このベクトル場は保存力場です。
したがってポテンシャル関数 φ(x, y) を考えます。
ポテンシャル関数を求める
まず P = ∂φ/∂x = e^x cos y を積分します。
φ(x, y) = e^x cos y + C(y)
次に y で微分して Q と比較すると、C'(y) = 0 となるため C(y) は定数です。
よってポテンシャル関数は φ(x, y) = e^x cos y です。
始点と終点を代入して計算する
線積分はポテンシャル関数の差で求められます。
φ(1, π) = e^1 cos π = e × (−1) = −e
φ(0, 0) = e^0 cos 0 = 1
したがって線積分の値は −e − 1 となります。
まとめ
今回の線積分は保存力場であるため、ポテンシャル関数を用いることで簡単に計算できます。
結果として、積分値は −e − 1 になります。
線積分の問題では、まず保存力場かどうかを確認することが最も重要なステップです。


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