この問題は「伸びるゴムの上を蟻が歩く」という古典的な相対運動問題で、単純な足し算では答えが出ません。ここでは、10cmのゴムが毎秒2cm伸び、蟻が端から毎秒1cm歩く場合の考え方を解説します。
蟻の位置の考え方
蟻はゴムの端から見た位置を時間の関数として考えます。ゴムが伸びると蟻の歩く距離もゴムの伸びに合わせて引き伸ばされるため、単純な距離の足し算ではなく、相対的な割合での移動を計算する必要があります。
位置を比率で表す
ゴムの長さをL(t) = 10 + 2t cmとします。蟻がゴム上を歩く比率をx(t) = 蟻の位置 / L(t) とすると、蟻の移動速度はゴムの伸びに応じて調整されます。
微分方程式は
dx/dt = (1/L(t))
となります。これは蟻が1cm/sで歩きつつ、ゴム全体の長さに比例して位置が伸びることを意味します。
微分方程式の解法
dx/dt = 1 / (10 + 2t) を積分すると
x(t) = (1/2) ln(10 + 2t) + C
初期条件 x(0)=0 より C = -(1/2) ln 10 です。
よって
x(t) = (1/2) ln((10 + 2t)/10)
蟻の絶対位置
蟻の絶対位置はゴムの長さに比率をかけて求めます。
位置 = x(t) * L(t) = [(1/2) ln((10 + 2t)/10)] * (10 + 2t)
10秒後の位置
t=10秒を代入します。
L(10) = 10 + 2*10 = 30 cm
x(10) = (1/2) ln(30/10) = (1/2) ln 3 ≈ 0.5493
絶対位置 = 0.5493 * 30 ≈ 16.48 cm
まとめ
ゴムの伸びに合わせて蟻の歩く距離を考慮する必要があります。10秒後、蟻はゴム端から約16.5cmの位置に到達します。この問題は比率での相対運動を理解する練習としても有効です。


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