整数問題や不定方程式を勉強していると、「ax+by=1 が解ければ、ax+by=c も解ける」という説明が出てくることがあります。
しかし、途中で急に「両辺にcをかける」と言われると、「なぜそんなことをしていいの?」「xとyはどうなったの?」と混乱しやすいポイントです。
この記事では、初めて学ぶ人でも理解できるように、「ax+by=1」から「ax+by=c」がどうして導けるのかを、具体例を使いながら整理していきます。
まずは元の式を確認する
最初にある式は、
ax+by=1
です。
これは、「xとyをうまく選ぶと、aとbを使って1を作れる」という意味です。
例えば、
2×(-1)+3×1=1
なので、
a=2、b=3
のとき、x=-1、y=1 が1つの解になります。
両辺にcをかけるとは?
ここで、式全体にcをかけます。
すると、
c(ax+by)=c×1
となります。
右辺は単純に、
c
です。
左辺は分配法則を使うと、
acx+bcy=c
となります。
さらに見やすく書くと、
a(cx)+b(cy)=c
です。
なぜ「ax+by=c」が言えるのか
ここで大事なのは、
cx や cy も、ただの新しい整数として見られる
という点です。
例えば、
X=cx
Y=cy
と名前を付け直すと、式は、
aX+bY=c
になります。
つまり、「1を作れるなら、c倍することでcも作れる」という考え方です。
具体例で考えると理解しやすい
例えば、
2×(-1)+3×1=1
でした。
ここで c=5 をかけると、
5×{2×(-1)+3×1}=5
となります。
計算すると、
2×(-5)+3×5=5
です。
つまり、
ax+by=1
を作れたなら、
ax+by=5
も作れることが分かります。
不定方程式で重要な考え方
この話は、整数の不定方程式でとても重要です。
特に、
ax+by=c
が整数解を持つ条件として、
aとbの最大公約数がcを割り切る
という定理につながっていきます。
その基礎として、「1が作れれば、その倍数も作れる」という考え方が使われています。
「xとyが変わっている」のがポイント
初心者が混乱しやすいのは、「同じxとyを使っている」と思ってしまう点です。
しかし実際には、
cx や cy
という新しい値に変わっています。
つまり、
「元の解をc倍した新しい解を作っている」
というイメージです。
ここを理解すると、急に式変形が自然に見えてきます。
まとめ
「ax+by=1」が成り立つとき、両辺にcをかけることで、
a(cx)+b(cy)=c
が得られます。
そして、cx や cy を新しい整数と考えれば、
ax+by=c
の形が作れることになります。
つまり、「1を作れるなら、その倍数も作れる」というのが本質です。
不定方程式では非常によく使う考え方なので、具体例と一緒に理解しておくと数学IIや整数問題がかなり分かりやすくなります。


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