数学IIの三角関数では、「関数の取りうる値の範囲(値域)」を求める問題がよく出題されます。
特に、tanを含む問題では、定義域や単調性、端点の扱いを正しく理解していないと、記述で減点されることがあります。
この記事では、「y=3tan(θ/2)」の値域問題を例に、正しい考え方や記述方法、今回の解答がどこで注意される可能性があるのかを整理していきます。
問題を確認する
問題は次の内容です。
y=3tan(θ/2) (-π/2≦θ<π/3)
この関数の取りうる値の範囲を求める問題です。
ポイントは、「tanの中がθではなくθ/2」であることです。
まずθ/2の範囲を求める
与えられた範囲は、
-π/2≦θ<π/3
です。
両辺を2で割ると、
-π/4≦θ/2<π/6
となります。
ここを省略せずに書くと、記述としてかなり丁寧になります。
tan(θ/2)の範囲を調べる
tan x は、区間
-π/2<x<π/2
で単調増加します。
今回の範囲は、
-π/4≦θ/2<π/6
なので、そのまま端の値を代入できます。
すると、
tan(-π/4)=-1
tan(π/6)=1/√3
より、
-1≦tan(θ/2)<1/√3
となります。
ここで右側が「≦」ではなく「<」になる点が重要です。
yの範囲を求める
y=3tan(θ/2)
なので、全体を3倍すると、
-3≦y<√3
となります。
これが正しい値域です。
今回の記述で減点される可能性
質問の記述では、
-1≦tan(θ/2)≦1/√3
としていました。
しかし、元の条件が、
θ<π/3
なので、
θ/2<π/6
です。
つまり、π/6そのものは含まれません。
そのため、
tan(θ/2)<1/√3
となり、等号は付きません。
したがって、
-3≦y<√3
が正解になります。
もし「≦√3」と書いてしまうと、記述問題では減点される可能性があります。
なぜ端点の等号が大切なのか
数学の記述では、「その値を実際に取れるかどうか」が非常に重要です。
例えば、
x<3
なら、xは2.9にはなれても、3そのものにはなれません。
今回も同じで、θはπ/3未満なので、θ/2はπ/6未満です。
つまり、tan(π/6)=1/√3 にぴったりなることはありません。
この考え方が、値域問題では特に大切です。
記述をより丁寧にするコツ
数学IIの記述問題では、次の流れを書くと評価されやすくなります。
- θ/2の範囲を書く
- tanの単調性を書く
- tan(θ/2)の範囲を書く
- 最後にyの範囲を書く
特に、「tan x は単調増加」という一言を書くと、論理が明確になります。
まとめ
この問題では、
-π/2≦θ<π/3
から、
-π/4≦θ/2<π/6
を導きます。
tanの単調増加性より、
-1≦tan(θ/2)<1/√3
となるため、
-3≦y<√3
が正しい値域です。
今回の解答は考え方自体はかなり近いですが、右端の等号が付いているため、記述問題では減点対象になる可能性があります。


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