数Ⅰの一次不等式で、多くの人がつまずくのが「文章問題」です。計算自体はできても、文章を見た瞬間に「何をxにすればいいの?」「どう式を作るの?」と止まってしまう人は少なくありません。しかし、一次不等式の文章問題には実はかなり決まったパターンがあります。この記事では、文章問題が苦手な人向けに、一次不等式の基本的な考え方から、式の立て方、よくあるミスまでをわかりやすく解説します。
一次不等式の文章問題が難しく感じる理由
文章問題が難しい最大の理由は、「日本語を数学の式に変換する必要がある」からです。
たとえば、
「300円のお菓子を何個か買ったら、合計金額が2000円以下になった」
という文章を見た時、数学ではこれを、
300x≦2000
のように表します。
つまり、文章問題では「計算」よりも、まず「翻訳」が必要なのです。
まずは「何をxにするか」を決める
一次不等式の文章問題では、最初に「何を文字にするか」を決めます。
これを曖昧にすると、その後が全部崩れます。
例
「120円のジュースを何本か買う」
なら、
「ジュースを買う本数をx本とする」
と置きます。
文章問題では、“数えたいもの”をxにすることが多いです。
「以上」「以下」を式に直せるようになる
文章問題では、不等号の意味を正しく理解することが重要です。
| 言葉 | 不等号 |
|---|---|
| 以上 | ≧ |
| 以下 | ≦ |
| より大きい | > |
| より小さい | < |
ここを間違えると、答えも全部ズレます。
例
「合計金額が5000円以下」
なら、
合計≦5000
です。
「以下」は「その数字を含む」という点がポイントです。
文章問題は「条件」を式にしていく
文章問題では、書かれている条件を一つずつ式に変換します。
例題
「1個80円のりんごを何個か買い、500円払ったところ、おつりが100円以上だった。りんごは最大で何個買えるか。」
手順1:xを決める
りんごの個数をx個とする。
手順2:使った金額を書く
80x円
手順3:おつりを書く
500-80x
手順4:条件を不等式にする
おつりが100円以上なので、
500-80x≧100
手順5:解く
500-80x≧100
-80x≧-400
x≦5
よって、最大5個です。
「何を比べているか」を考えるとわかりやすい
文章問題では、
- 何と何を比べているのか
- どちらが大きいのか
を意識すると、式が立てやすくなります。
たとえば、
「合計が3000円を超える」
なら、
合計>3000
です。
つまり、「文章をそのまま不等号に置き換える感覚」が大事です。
一次不等式の文章問題によくあるパターン
実は、学校の問題にはかなり定番があります。
料金問題
例。
- 何個買えるか
- 予算以内か
- おつりはいくらか
人数問題
例。
- 何人以上必要か
- 座席数に収まるか
速さ問題
例。
- 時間以内に着くか
- 何分以上かかるか
パターンを知るだけでも、かなり解きやすくなります。
文章問題が苦手な人の共通点
文章問題が苦手な人は、いきなり式を作ろうとすることが多いです。
しかし、本当は、
- xを決める
- 条件を整理する
- 文章を短くする
- 最後に式にする
という順番で考えたほうが圧倒的に楽です。
特に、問題文に線を引きながら読むと整理しやすくなります。
図や表を書くと理解しやすい
文章だけで考えると混乱する場合は、簡単な表やメモを書くのがおすすめです。
たとえば、
| 内容 | 式 |
|---|---|
| 1本120円 | 120x |
| 予算1500円 | 120x≦1500 |
のように整理すると、一気に見えやすくなります。
文章問題は「慣れ」がかなり大きい
一次不等式の文章問題は、才能より慣れの影響が大きい分野です。
最初は誰でも、
- 何をxにするかわからない
- 不等号が逆になる
- 文章を式にできない
という状態になります。
しかし、問題を解いていくと、同じパターンが繰り返し出ていることに気づけます。
まとめ
数Ⅰの一次不等式の文章問題は、「計算」よりも「文章を式に変える力」が必要です。
特に大事なのは、
- 何をxにするか決める
- 条件を整理する
- 「以上」「以下」を正しく使う
- 文章をそのまま不等号に変換する
という流れです。
最初は難しく感じますが、文章問題にはかなり決まったパターンがあります。
焦って式を作ろうとせず、「何を比べているのか」をゆっくり整理するだけでも、かなり解けるようになります。


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