古文『大鏡』の助動詞と補助動詞の見分け方:下﨟におはしませどの解説

文学、古典

古文の文章を読む際に、助動詞と格助詞、また補助動詞と本動詞の区別は重要ですが、初心者には混乱しやすい部分です。『大鏡』の「下﨟におはしませど」を例に、体系的に解説します。

① 下﨟に の には格助詞か助動詞か?

ここでの「に」は格助詞です。「下﨟におはしませど」の文脈では「下﨟に」は場所や身分を示す役割であり、助動詞としての機能はありません。助動詞の「に」であれば、動詞の連用形に接続して受身・可能・尊敬などの意味を付加しますが、今回は単純な格助詞として「下﨟におわす」という尊敬語に付随しているため、格助詞と判断します。

見分け方のポイントは、動詞との接続と意味です。動詞の形に影響を与えているか、文の意味が助動詞的変化を示すかを確認すると、助動詞か格助詞か区別できます。

② おはしませ の本動詞か補助動詞か?

「おはしませ」は尊敬の補助動詞です。本来「あり」の尊敬語「おはす」の連用形に接続して、尊敬の意味を表しています。学校で本動詞と習う場合は「おはす=ある」と解説されることがありますが、文中で他の動詞に接続して補助的に尊敬の意味を付加する場合は補助動詞として扱います。

補助動詞の場合でも、基の意味「ある」は完全に消えるわけではなく、尊敬や丁寧の意味が主体になるため、意味が残ったまま補助動詞として機能しています。つまり、尊敬のニュアンスを加えるために「おはしませ」となっているのです。

補助動詞と本動詞の見分け方

補助動詞は、文中で他の動詞に接続して助動詞的な意味を補う役割があります。独立して文を作る場合は本動詞、本動詞を補助して尊敬・可能・受身などの意味を加える場合は補助動詞として分類します。

まとめ

「下﨟に」は格助詞、「おはしませ」は尊敬の補助動詞です。格助詞か助動詞かは意味と動詞への接続を確認、補助動詞か本動詞かは文中での役割と接続関係を確認することで見分けられます。古文の理解を深める際は、接続と意味の両面を意識すると識別がしやすくなります。

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