アルカリ土類金属の硫酸塩や水酸化物の溶解性は、格子エネルギーと水和エネルギーのバランスによって決まります。ここではベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)の化合物を例に解説します。
硫酸塩の溶解性の傾向
硫酸塩(MSO4)は、BeSO4やMgSO4では水に溶けにくい傾向があります。一方で、CaSO4やBaSO4は非常に溶けにくい(ほぼ不溶)です。
これは格子エネルギーが大きいほど溶解しにくく、水和エネルギーとのバランスで決まるためです。小さなイオン(Be2+、Mg2+)は水和エネルギーが比較的大きく、一部は溶解しますが、Ca2+、Ba2+では格子エネルギーが大きく水和で補えず、不溶性になります。
水酸化物の溶解性の傾向
水酸化物(M(OH)2)の場合は逆の傾向が見られます。Be(OH)2は水にほとんど溶けませんが、Mg(OH)2はわずかに溶け、Ca(OH)2やBa(OH)2は比較的溶けやすくなります。
これは水酸化物の場合、水和エネルギーの寄与が大きく、イオンが大きいほど水和による溶解促進が起こるためです。小さいBe2+では格子が強固で水和で溶解しにくく、大きなBa2+では水和効果で溶解度が高くなります。
まとめ
・硫酸塩の溶解性は、格子エネルギーと水和エネルギーのバランスで決まる
・BeSO4やMgSO4は部分的に溶けるが、CaSO4、BaSO4はほぼ不溶
・水酸化物は大きなイオンほど水和効果で溶解度が増す
・Be(OH)2は不溶、Ba(OH)2は比較的溶けやすい


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