ハドレー循環と偏西風:上空の逆向き風は偏西風と呼ばれない理由

気象、天気

地球の大気循環において、偏西風は中緯度地域で西から東に吹く風を指します。一方、ハドレー循環のように大規模な対流では、上空で戻ってくる風があるため、これを偏西風と呼ばないのか疑問に思う人もいます。この記事では、その理由をわかりやすく解説します。

偏西風の定義

偏西風とは、中緯度の上空や地表近くで主に西から東に吹く風のことです。気象学では、風の向きと速度に基づいて命名され、地表や海面の観測データで確認されます。

つまり、偏西風は観測される風の現象に基づく名称であり、特定の循環構造や上空の戻り風とは区別されます。[参照]気象庁 偏西風の解説

ハドレー循環と上空の戻り風

ハドレー循環では、赤道付近で温められた空気が上昇し、高緯度側へ流れ、下降して地表に戻ります。この上空を流れる空気は地表での偏西風とは逆向きに移動します。

この戻り風は循環の一部としての輸送流であり、局所的な風向きや気象観測で偏西風として認識されることはありません。偏西風はあくまで地表近くや観測可能な中緯度の風を指す用語です。

観測と命名の観点

気象学では、風の命名は主に地表または観測可能な高度での風向に基づきます。上空で循環として戻る流れは、一般には成層圏や対流圏上部の移動として扱われ、偏西風の定義には含まれません。

また、上空の戻り風は東向きの偏西風と重なる場合もありますが、観測される地域の気象現象とは異なるため、別の流れとして区別されます。

具体例で理解する

例えば、北半球中緯度では地表で西風(偏西風)が吹きますが、ハドレー循環上空では東から西への戻り流れが存在します。しかし、気象予報や航路計算では、偏西風としては扱われず、上空循環流として別に考慮されます。

この区別により、航空機の航行や気象予報のモデルが正確に計算されます。

まとめ

上空でハドレー循環の戻り風が存在しても、それを偏西風と呼ばないのは、偏西風が中緯度で観測される地表近くの西から東への風を指す定義だからです。上空の戻り風は循環の一部として扱われ、命名や観測対象としては区別されます。

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