関数 log(x+√(1+x^2)) のべき級数展開は、逆三角関数や双曲線関数の性質とも関係する重要なテーマです。本記事では、|x|<1 の範囲でこの関数をどのように展開するのかを、基本的な公式の利用から順に整理して解説します。
この関数の本質的な形
log(x+√(1+x^2)) は一見複雑ですが、実は逆双曲線正弦関数(arsinh x)と同値です。
つまり arsinh x = log(x+√(1+x^2)) という基本関係を利用します。
この変形により級数展開が扱いやすくなります。
基本となる関数変形
まず y = arsinh x とおくと、x = sinh y が成り立ちます。
双曲線関数の性質を用いることで、微分や展開が容易になります。
特に |x|<1 では収束するべき級数として扱うことができます。
微分から級数を導く方法
y = arsinh x を微分すると dy/dx = 1/√(1+x^2) となります。
この式をマクローリン展開の形に変換することで級数を得ます。
1/√(1+x^2) は二項展開によりべき級数化できます。
1/√(1+x^2) の展開
(1+x^2)^(-1/2) を二項定理で展開すると、収束級数が得られます。
具体的には 1 – (1/2)x^2 + (3/8)x^4 – (5/16)x^6 + … となります。
これを項別積分することで元の関数の級数が得られます。
積分によるべき級数の構成
dy/dx の級数を0からxまで積分することで y を求めます。
各項を積分すると x – (1/6)x^3 + (3/40)x^5 – (5/112)x^7 + … となります。
これが log(x+√(1+x^2)) のべき級数展開です。
収束範囲について
この級数は |x|<1 の範囲で収束します。
特異点は x=±i に対応しており、それが収束半径を決定します。
そのため実数範囲では |x|<1 が自然な収束条件になります。
まとめ
log(x+√(1+x^2)) は逆双曲線正弦関数として扱うことで展開できます。
微分→二項展開→項別積分という流れが基本手順です。
関数の構造理解がべき級数展開の鍵となります。


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