点が直線上を動き直線が回転するときの軌跡|速度1・角速度1から求める曲線の解法

高校数学

高校数学の軌跡の問題では、点の位置を媒介変数で表し、その後に変数を消去する方法が頻繁に用いられます。今回は「点Pが直線上を速度1で動き、その直線が点Pを中心として角速度1で回転する」という少し特殊な設定について、軌跡の求め方を解説します。

問題の状況を整理する

点Pが直線l上を速度1で運動し、同時に直線lの向きが角速度1で変化するとします。

時刻t=0で点Pが原点にあり、直線lがx軸方向を向いていると仮定します。このような初期条件を置いても軌跡の本質は変わりません。

角速度が1なので、時刻tにおける直線の傾きの方向角はtラジアンになります。

位置ベクトルを媒介変数で表す

点Pは速度1で直線方向へ進むため、時刻tまでに進んだ距離はtです。

また、直線の方向ベクトルは(cos t,sin t)となります。

したがって、点Pの位置は

x=tcos t

y=tsin t

と表されます。

この曲線は何を表しているか

極座標を用いると理解しやすくなります。

極座標(r,θ)で考えると、r=t、θ=tです。

したがって

r=θ

という関係が成り立ちます。

これは数学でよく知られているアルキメデスの螺旋(らせん)です。

原点からの距離が角度に比例して増加するため、回転しながら一定の割合で外側へ広がっていきます。

媒介変数表示から確認する方法

x=tcos t、y=tsin tより

x²+y²=t²

が成り立ちます。

また、極角はθ=tです。

よって

√(x²+y²)=θ

となり、極座標表示ではr=θが得られます。

このことから軌跡がアルキメデスの螺旋であることが確認できます。

類題との違い

速度が一定でも、直線の回転速度が異なる場合には別の曲線になることがあります。

例えば角速度をωとすると、r=t、θ=ωtとなり、r=θ/ωが得られます。

また、速度が時間とともに変化する場合には、より複雑な螺旋や別種の曲線になることがあります。

条件 軌跡
速度一定・角速度一定 アルキメデスの螺旋
速度変化あり 別の螺旋や特殊曲線
角速度変化あり 一般には異なる曲線

記述式での解答例

時刻tにおいて直線lの方向角をtとする。点Pは速度1で運動するので、原点からの距離はtである。

よって位置座標は

x=tcos t、y=tsin t

と表される。

極座標(r,θ)を用いると

r=t、θ=t

であるから

r=θ

を得る。

したがって、点Pの軌跡はアルキメデスの螺旋である。

まとめ

点Pは直線方向へ速度1で進み、直線は角速度1で回転するため、時刻tにおける座標は(x,y)=(tcos t,t sin t)となります。

これを極座標で表すとr=t、θ=tよりr=θが得られます。

したがって求める軌跡は、原点から一定の割合で広がるアルキメデスの螺旋です。媒介変数表示と極座標表示の両方を使えるようにしておくと、軌跡問題への理解が深まります。

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