二次関数のグラフでは、放物線を上下左右に移動したり、軸や原点を基準に反転させたりする問題がよく出題されます。これらは公式を丸暗記するよりも、点の移動やx・yの変化の意味を理解すると簡単に解けるようになります。
この記事では、二次関数 y=2x²-8x+4 を例にして、平行移動、y軸対称移動、原点対称移動の考え方と方程式の求め方を詳しく解説します。
放物線の移動を考える基本ルール
元の放物線を、
y=f(x)
とします。
グラフを移動するときは、x方向とy方向の変化に注目します。
- x方向にa移動する場合:xをx-aに置き換える
- y方向にb移動する場合:yをy-bに置き換える
例えば右に1、上に2移動した場合は、元の式のxをx-1、yをy-2に置き換えて考えます。
移動の問題では「グラフがどちらに動くか」と「式の中で置き換える符号」が逆になることがポイントです。
① x軸方向に1、y方向に-2平行移動する場合
元の式は、
y=2x²-8x+4
です。
x方向に1移動するということは、放物線を右へ1動かすことなので、xをx-1に置き換えます。
また、y方向に-2移動するということは、下へ2移動することなので、yをy+2に置き換えます。
したがって、
y+2=2(x-1)²-8(x-1)+4
となります。
yについて整理すると、
y=2(x-1)²-8(x-1)+2
になります。
展開すると、
2(x²-2x+1)-8x+8+2
=2x²-4x+2-8x+10
=2x²-12x+12
となります。
よって、平行移動後の方程式は、
y=2x²-12x+12
です。
② y軸に関して対称移動する場合
y軸対称とは、グラフを左右反転させることです。
y軸対称移動では、xを-xに置き換えます。
元の式、
y=2x²-8x+4
に対して、xを-xにすると、
y=2(-x)²-8(-x)+4
となります。
計算すると、
(-x)²=x²
なので、
y=2x²+8x+4
になります。
したがって、y軸対称移動後の方程式は、
y=2x²+8x+4
です。
③ 原点に関して対称移動する場合
原点対称とは、点(x,y)を(-x,-y)へ移動させることです。
この場合は、xを-x、yを-yに置き換えます。
元の式、
y=2x²-8x+4
に対して、
-y=2(-x)²-8(-x)+4
となります。
整理すると、
-y=2x²+8x+4
両辺に-1を掛けると、
y=-2x²-8x-4
になります。
したがって、原点対称移動後の方程式は、
y=-2x²-8x-4
です。
移動問題で間違えやすいポイント
平行移動では、「右に1動かすのだからx+1」と考えてしまう間違いがよくあります。
しかし、式では逆向きに置き換えるため、右に1ならx-1になります。
これは、例えば新しいグラフ上の点を元の式に戻して考えると理解できます。
また、対称移動では、どの軸や点を基準に反転するかで置き換えが変わります。
- x軸対称:yを-yにする
- y軸対称:xを-xにする
- 原点対称:xとyを両方マイナスにする
この3つを覚えておくと、多くの問題に対応できます。
まとめ|放物線の移動は置き換えの意味を理解することが大切
二次関数の放物線の移動では、平行移動ならxとyの変化を置き換え、対称移動なら基準となる軸や点に合わせて符号を変えます。
今回の例では、
① x方向に1、y方向に-2移動:y=2x²-12x+12
② y軸対称移動:y=2x²+8x+4
③ 原点対称移動:y=-2x²-8x-4
となります。
公式だけでなく、「グラフ上の点がどこへ移動するのか」を意識すると、放物線の移動問題を安定して解けるようになります。

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