同じ形の図形を平面上に隙間なく、またはできるだけ隙間を少なく並べる問題は、数学や結晶構造、タイル設計などにも関係する重要なテーマです。特に正多角形や円では、形によって平面を占められる割合(平面最密充填率)が大きく変わります。
この記事では、正五角形・正七角形・正八角形・円を平面上に最も効率よく配置した場合の充填率について、考え方や計算方法を分かりやすく解説します。
平面最密充填率とは何か
平面最密充填率とは、ある図形を平面上に規則的に並べたとき、全体の面積のうち図形が占める割合のことです。
例えば、図形同士の間に隙間がなければ充填率は100%になります。代表的な例として、正三角形、正方形、正六角形は平面を完全に埋めることができるため、充填率は100%です。
一方で、正五角形や正七角形などは単独では平面を完全に埋めることができないため、隙間が生じます。その隙間を含めた全体に対して、どの程度図形が占めるかが平面最密充填率になります。
正五角形の平面最密充填率
正五角形は、単独で平面を隙間なく埋めることができません。そのため、最密配置を考える場合は隣接する正五角形同士をできるだけ密に配置します。
正五角形の内角は108度です。頂点部分に3枚の正五角形を集めると、108度×3=324度となり、360度まで36度の隙間が残ります。
正五角形を利用した最密充填では、代表的な配置において充填率はおよそ約92%になります。
正七角形の平面最密充填率
正七角形は内角が約128.57度あります。3枚を頂点で合わせると約385.71度となり、平面上では重なってしまうため、正七角形だけで規則的な敷き詰めはできません。
そのため、正七角形の場合は正五角形のような単純な規則配置ではなく、隙間を調整しながら配置する必要があります。
一般的な最密配置では、正七角形の充填率は約88%前後になります。ただし、配置方法によって値は変化します。
正八角形の平面最密充填率
正八角形の内角は135度です。3枚を頂点で合わせると135度×3=405度となるため、3枚では平面上に配置できません。
正八角形は正方形と組み合わせることで隙間を埋めることができます。正八角形単独の場合は隙間が発生しますが、最密配置では比較的高い充填率になります。
正八角形のみを使った最密配置の充填率は約82%程度です。
円の平面最密充填率
円の場合は、正多角形とは異なり、六方最密充填と呼ばれる配置が最も効率的です。
これは、1つの円の周囲に6つの円を接するように並べる配置で、蜂の巣状の構造に近い形になります。
円の平面最密充填率は数学的に求められており、次の値になります。
円の最密充填率=π÷(2√3)=約90.69%
これは、円を平面上に並べた場合に達成できる最大の割合です。
各図形の平面最密充填率まとめ
| 図形 | 平面最密充填率の目安 |
|---|---|
| 正五角形 | 約92% |
| 正七角形 | 約88%前後 |
| 正八角形 | 約82% |
| 円 | 約90.69% |
ただし、正多角形の場合は「どのような配置を最密とするか」によって値が変わる場合があります。特に正七角形や正八角形は、正三角形や正六角形のように単純な周期配置ができないため、数学的な最適配置の研究対象にもなっています。
まとめ
平面最密充填率は、図形の形状によって大きく変化します。正三角形・正方形・正六角形のように100%敷き詰められる図形もありますが、正五角形・正七角形・正八角形では隙間が発生します。
代表的な値として、正五角形は約92%、正七角形は約88%前後、正八角形は約82%、円は約90.69%となります。
このような充填問題は、単なる図形の問題だけではなく、建築デザイン、材料科学、結晶構造など幅広い分野につながる数学的な考え方です。


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