指数方程式の解の個数を調べる問題では、置換によって二次方程式に変形する方法がよく使われます。しかし、置換後の文字がどのような範囲を動くのかを確認しないと、誤った解の個数を求めてしまうことがあります。この記事では、2^x+2^-x=t の実数解の個数を考えるときのポイントと、置換法で注意すべき条件について詳しく解説します。
指数方程式を二次方程式に変換する考え方
問題の式は、
2^x+2^{-x}=t
という形になっています。
ここで、
X=2^x
と置くと、2^{-x}=1/Xとなるため、
X+1/X=t
になります。
両辺にXを掛けると、
X^2-tX+1=0
という二次方程式が得られます。
この変形自体は正しいですが、ここで重要なのはXの範囲です。
置換した文字Xには条件がある
X=2^xと置いた場合、xは実数なので2^xは必ず正になります。
つまり、
X>0
という条件があります。
この条件を忘れて、二次方程式の解をすべて数えてしまうと間違った結果になります。
例えば、二次方程式の判別式だけを考えると、
D=t^2-4
からtの値によって解の個数を判断できますが、その解がX=2^xとして実際に存在できるかを確認する必要があります。
tの値による実数解の個数
式
2^x+2^{-x}=t
について、相加平均と相乗平均の関係を利用すると、
2^x+2^{-x}≧2√(2^x・2^{-x})=2
となります。
したがって、左辺は必ず2以上になります。
つまり、tについては、
t≧2
でなければ実数解は存在しません。
このことから、場合分けは次のようになります。
| tの範囲 | 実数解の個数 |
|---|---|
| t<2 | 0個 |
| t=2 | 1個 |
| t>2 | 2個 |
二次方程式の判別式だけでは不十分な理由
質問の解法では、
D=t^2-4
を使って、
t>2なら2個、t=2なら1個、0<t<2なら0個
と考えています。
この考え方は途中までは正しいですが、最初にt>0という条件を置いている点に注意が必要です。
もとの式の左辺は、2^xと2^{-x}の和なので、必ず正になります。しかし、それだけでなく相加相乗平均から2以上になることまで分かります。
そのため、0<t<2だけではなく、t≦0の場合も実数解は0個になります。
つまり、正確には、
t<2では0個
となります。
グラフで考えると解の個数が分かりやすい
別の考え方として、
y=2^x+2^{-x}
のグラフを考える方法があります。
この関数はx=0のとき、
2^0+2^0=2
となり、そこが最小値になります。
また、xが正の方向や負の方向に大きくなると、どちらか一方の項が大きくなるため、値はどんどん増加します。
そのため、水平線y=tとの交点の数は、t=2なら1点、t>2なら2点、t<2なら0点になります。
まとめ:置換法では変数の範囲を必ず確認する
2^x+2^{-x}=tの問題では、X=2^xと置いて二次方程式に変形する方法は正しいです。
ただし、Xは2^xなので必ずX>0という条件があり、さらに左辺には相加相乗平均による下限があります。
最終的な答えは、t<2で0個、t=2で1個、t>2で2個です。
指数方程式を置換で解く場合は、二次方程式の解だけを見るのではなく、「置き換えた文字がどんな範囲を取るのか」を確認することが重要です。


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