座標空間内の四面体をある軸の周りに回転させてできる立体の体積を求める問題では、単純に四面体の体積を求めるだけでは解決できません。回転によってできる立体の断面や、どの範囲の円柱・円すいとして考えるかが重要になります。
この記事では、点A(1,0,0)、B(-1,0,0)、C(0,1,√2)、D(0,-1,√2)で作られる四面体をz軸周りに回転させる問題について、特に(2)の体積の求め方を詳しく解説します。
まず四面体の形状を理解する
与えられた4点は、z軸を中心に対称な配置になっています。
A(1,0,0)、B(-1,0,0)はxy平面上にあり、z座標は0です。一方、C(0,1,√2)、D(0,-1,√2)は高さ√2の位置にあります。
つまり、四面体ABCDはz軸方向に伸びた形をしており、z軸周りに回転すると対称な回転体ができます。
回転体の体積を求める基本的な考え方
z軸周りに回転する場合、各高さzにおける断面を考えると分かりやすくなります。
ある高さzで四面体を水平に切ると、その断面は正方形になります。そして、その正方形をz軸周りに回転させると、円盤になります。
したがって、各高さでできる円盤の半径を求め、それを積分することで体積を求めることができます。
高さzにおける断面の大きさを求める
辺AC上の点を考えます。
A(1,0,0)からC(0,1,√2)へ向かう直線上の点は、
(x,y,z)=(1-s,s,√2s)
と表せます。
ここでz=√2sなので、
s=z/√2
となります。
したがって、
x=1-z/√2
y=z/√2
となります。
この高さzにおける断面の頂点の一つは(1-z/√2,z/√2,z)です。
z軸からの距離を考えると、回転後の円の半径は、
r²=x²+y²
になります。
代入すると、
r²=(1-z/√2)²+(z/√2)²
=1-√2z+z²
となります。
よって、断面を回転した円盤の面積は、
S(z)=π(1-√2z+z²)
になります。
積分を使って回転体の体積を求める
四面体の高さは0から√2までなので、体積Vは円盤を積み重ねる積分で求められます。
V=∫₀√2 π(1-√2z+z²) dz
πを外に出すと、
V=π∫₀√2(1-√2z+z²)dz
になります。
それぞれ積分すると、
∫(1-√2z+z²)dz=z-√2/2 z²+z³/3
なので、0から√2まで代入します。
√2-√2/2×2+(√2)³/3
=√2-√2+2√2/3
=2√2/3
したがって、
V=2√2π/3
となります。
別の考え方:パップスの定理との違い
回転体の体積を求める方法として、パップスの定理を思い浮かべる場合があります。
しかし今回のような四面体の回転では、断面の形が高さによって変化するため、単純に図形の面積と重心の移動距離だけで求める方法は使えません。
そのため、今回のような座標空間の問題では、断面積を求めて積分する方法が最も確実です。
まとめ
四面体ABCDをz軸周りに1回転してできる立体の体積を求めるには、高さごとの断面を考えることがポイントです。
高さzで切った断面を回転すると円盤になるため、円盤の面積を求めて積分します。
今回の計算では、断面積がπ(1-√2z+z²)となり、積分結果から体積は2√2π/3と求められます。
座標空間の回転体問題では、まず「どの方向に切ると断面が簡単になるか」を考えることが解答への近道です。


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