英語長文を読むときに、構文は理解できているのに何度も前に戻って読み直してしまう、単語や文法は分かるのに文章の内容が頭に入らないという悩みは珍しくありません。これは文法力不足ではなく、英語を読む処理方法が日本語式になっていることが原因の場合があります。この記事では、構文を取る力を活かしながら、返り読みを減らして英語を英語の語順で理解するための方法を解説します。
構文が取れるのに返り読みしてしまう理由
英文の構造を正確に分析できる人でも、返り読みが癖になってしまうことがあります。その大きな理由は、英文を一度日本語の語順に変換して理解しようとしているためです。
例えば、I found a book that my teacher recommended yesterday.という英文を読む場合、日本語では「私は昨日先生が推薦した本を見つけた」のように後ろから修飾部分を処理します。
しかし英語では、「私は見つけた→本を→先生が昨日推薦した」という順番で情報が追加されていきます。この英語の情報の流れに慣れていないと、最後まで読んだ後に前へ戻って整理する癖がつきます。
つまり、返り読みは構文力がないから起こるのではなく、英文を理解する順番の問題であることが多いです。
英語を前から理解する読み方を身につける
返り読みを減らすには、英文を前から順番に処理する練習が必要です。ポイントは、一文を完全な日本語に直してから理解しようとしないことです。
例えば、The company developed a new system to improve customer service.という英文の場合、
「その会社は開発した→新しいシステムを→改善するために→顧客サービスを」
というように、情報が出てきた順番でイメージします。
最初から完璧な日本語訳を作るのではなく、「誰が何をしたのか」「何について説明しているのか」を追いながら読むことで、英語の語順に慣れることができます。
返り読みを防ぐための具体的な練習方法
効果的な練習方法の一つが、英文を区切りながら読むスラッシュリーディングです。
例えば、
When I arrived at the station / I noticed / that my train had already left.
の場合、
「駅に着いたとき / 私は気づいた / 電車がすでに出発していたこと」
のように意味のまとまりごとに処理します。
この練習を繰り返すことで、英文を一語ずつ日本語に変換する癖が減り、文章全体の流れを追えるようになります。
また、音読も有効です。声に出して読むことで、目で英文を追いながら前から理解する習慣が身につきます。
内容が頭に入らない場合は単語ではなく文章の目的を見る
英文の内容が入ってこない原因として、すべての単語や文を細かく理解しようとしすぎることがあります。
長文では、一文一文を完全に訳すことよりも、「筆者は何を伝えたいのか」「この段落は何の役割なのか」を把握することが重要です。
例えば、科学記事であれば、
- 問題提起
- 原因や背景の説明
- 研究結果や具体例
- 筆者の結論
という流れで書かれていることが多くあります。
文章の大きな流れを意識すると、細かい表現が一部理解できなくても内容を追いやすくなります。
構文解釈の力を読解力につなげる方法
構文が取れる人は、すでに英文読解の重要な基礎能力を持っています。ただし、構文解析だけを続けていると、英文を読むたびに頭の中で文法分析をしてしまい、読む速度が上がりにくい場合があります。
おすすめなのは、精読と多読を分けることです。
難しい英文では構文を丁寧に分析し、簡単な英文では分析せず意味を素早く取る練習をします。この繰り返しによって、文法知識が実際の読解処理として使えるようになります。
例えば、大学入試や資格試験の英文を読む場合でも、すべての文を同じ深さで分析する必要はありません。重要な部分だけ構造を確認し、それ以外は流れを重視することで効率よく読めるようになります。
英語を英語のまま理解するために必要な習慣
英語を日本語に変換せず理解する力は、一朝一夕では身につきません。しかし、毎日の練習方法を変えることで少しずつ改善できます。
具体的には、短い英文を使って、
- 前から読む
- 意味のまとまりで理解する
- 読み終わった後に内容を説明する
という練習がおすすめです。
例えば英文を読んだ後に、「この文章は何について書いていたか」「筆者の主張は何だったか」を日本語で簡単に説明すると、内容理解の力が鍛えられます。
まとめ|構文力がある人ほど読み方を変えると英語長文は伸びる
構文を瞬時に取れるのに返り読みしてしまう場合、問題は文法知識ではなく英文処理の習慣にあります。
英語は日本語のように後ろから戻って理解するのではなく、前から情報を積み重ねて理解する言語です。そのため、スラッシュリーディングや音読を取り入れて英語の語順に慣れることが大切です。
すでに構文を取る力がある人は、読む順番を改善するだけで読解速度や内容理解力を大きく伸ばせる可能性があります。


コメント