正規直交基底から作る座標が正規直交座標になることの証明方法をわかりやすく解説

数学

線形代数学では、正規直交基底を使って表した座標が「正規直交座標」であることを示す問題がよく出題されます。しかし、「何を証明すればよいのか」が分かりにくい場合があります。この記事では、正規直交座標の意味を確認しながら、v1,v2,…,vnが正規直交基底であるとき、x=(,,… ,)^Tが正規直交座標になることを示す流れを解説します。

正規直交基底とは何か

まず、正規直交基底の意味を確認します。ベクトルv1,v2,…,vnが正規直交基底であるとは、それぞれのベクトルの長さが1であり、異なるベクトル同士の内積が0になることを意味します。

つまり、任意のi,jについて、は次のようになります。

・i=jのとき =1
・i≠jのとき =0

例えば、3次元空間ではx軸方向、y軸方向、z軸方向の単位ベクトルは正規直交基底の代表例です。それぞれが直角に交わり、長さが1になっています。

正規直交座標とは何を示せばよいのか

問題でいう「座標が正規直交座標である」というのは、その座標軸を作る基底ベクトルが正規直交基底になっているという意味です。

一般的な座標では、ベクトルxを基底v1,v2,…,vnを使って表したとき、xの座標は係数として表されます。しかし、基底が正規直交基底の場合、その係数は内積を使って簡単に求めることができます。

つまり、証明すべきことは「座標成分として与えられた値が、正規直交基底に関する成分になっている」ことです。

正規直交基底によるベクトルの展開

正規直交基底v1,v2,…,vnを用いると、任意のベクトルxは次のように表せます。

x=v1+v2+…+vn

これは正規直交基底におけるフーリエ展開のような形で、各係数が内積によって求められることを表しています。

例えば、通常のxy座標でベクトルを表す場合、x方向成分とy方向成分を使ってベクトルを表します。それと同じことを、一般のn次元空間で正規直交基底に対して行っています。

座標成分が内積で表されることを確認する

基底v1,v2,…,vnによるxの座標を考えます。xを次のように表します。

x=a1v1+a2v2+…+anvn

ここで、両辺とv1の内積を取ると、

=a1+a2+…+an

となります。

正規直交基底の性質から、=1であり、それ以外の内積はすべて0なので、

=a1

となります。同様にして、

=a2、…、=an

が得られます。

したがって、座標成分は確かに(,,… ,)^Tになります。

この座標が正規直交座標であることの証明

正規直交座標であることを示すには、この座標系の基底が正規直交基底であることを確認します。

今回、座標軸を作っている基底はv1,v2,…,vnです。そして問題文より、これらは正規直交基底です。

したがって、座標成分が内積によって求められ、さらに基底が正規直交性を満たしているため、この座標は正規直交座標になります。

証明の流れをまとめると、以下の3段階になります。

① xをv1,v2,…,vnの線形結合で表す
② 正規直交性を利用して係数を内積で求める
③ 座標軸となる基底が正規直交基底なので正規直交座標と判断する

まとめ|正規直交座標を示すには基底の性質を見る

「x=(,,… ,)^Tが正規直交座標であることを示せ」という問題では、座標成分が内積で表されることと、基底が正規直交性を持つことを確認すればよいです。

重要なのは、座標そのものが正規直交になるのではなく、その座標を作る基底ベクトルが正規直交であるという考え方です。

正規直交基底では、内積を取ることで簡単に座標成分を取り出せるため、この性質を利用して証明することがポイントになります。

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