PLCラダー図でモータ正逆転制御を作る方法|リミットスイッチ・タイマーを使った往復運転プログラムの考え方

工学

PLC制御では、モータを正転・逆転させながらリミットスイッチで停止位置を検出し、一定時間後に反対方向へ動かすような往復運転のプログラムを作る場面があります。特に実習や現場では、ラダー図の基本的な考え方を理解していないと複雑に感じることがあります。

この記事では、スイッチ入力、リミットスイッチ、タイマー、自己保持回路を組み合わせたモータ往復運転制御のラダー図を作成する際の考え方について解説します。特定のPLCメーカーによって命令記号は異なりますが、基本的な構成は共通しています。

モータ往復運転制御で必要になる基本的な入出力

今回のような制御では、まず入力機器と出力機器を整理することが重要です。ラダー図を書く前に、どの信号がPLCに入り、どの機器を動かすのかを決めます。

種類 機器 役割
入力 SW1 運転開始スイッチ
入力 LS1 正転側の停止位置検出
入力 LS2 逆転側の停止位置検出
入力 SW2 初期状態への復帰
出力 Y1 モータ正転
出力 Y2 モータ逆転

このように入出力を整理すると、ラダー図では「どの条件でY1またはY2をONにするか」を順番に考えることができます。

正転動作と停止処理のラダー構成

最初の動作はSW1を押すことでモータを正転させる処理です。SW1がONになったらY1をONにし、LS1が動作したらY1をOFFにします。

基本的な考え方は以下になります。

SW1 ON → Y1 ON → モータ正転
LS1 ON → Y1 OFF → 正転停止

実際のラダーでは、Y1の自己保持回路を利用することが多くあります。自己保持を使うことで、SW1を離した後もモータを動作状態にできます。

1秒後に逆転させるタイマー制御

LS1がONになった直後に逆転させるのではなく、1秒間停止させる場合はタイマー命令を使用します。

動作の流れは以下のようになります。

  • LS1動作
  • Y1停止
  • タイマー開始
  • 1秒経過後にY2をON

ラダーでは、LS1の信号をタイマー入力条件として使用し、タイマー完了接点によってY2を動作させます。

例えば、タイマーをT1とすると、以下のような考え方になります。

LS1 ON → T1開始 → T1完了 → Y2 ON

逆転動作とLS2による停止処理

逆転側も正転側と同じ考え方で作成します。Y2がONになる条件を作り、LS2が動作したらY2をOFFにします。

動作の流れは次の通りです。

Y2 ON → モータ逆転 → LS2 ON → Y2 OFF

この後も正転へ戻す必要があるため、LS2の動作を利用して再びタイマー処理を行います。

往復運転を繰り返すためのステップ管理

正転、停止、逆転、停止という動作を繰り返す場合、ラダー図では現在どの状態なのかを記憶する必要があります。

一般的には内部リレーやステップリレーを使用して、以下のように状態を管理します。

状態 内部リレー例
正転中 M0
正転側停止待ち M1
逆転中 M2
逆転側停止待ち M3

このように状態ごとに内部リレーを割り当てると、複雑な動作でも整理されたラダーを作ることができます。

SW2で初期状態へ戻す処理

停止スイッチやリセットスイッチとして使用するSW2は、内部リレーや出力をOFFにして初期状態へ戻す役割を持ちます。

例えばSW2を押した場合、以下の処理を行います。

  • Y1 OFF
  • Y2 OFF
  • タイマーリセット
  • 動作状態用内部リレー解除

PLCではリセット命令やRST命令を利用して状態を初期化することが一般的です。

実際にラダー図を書く時のポイント

モータ制御のラダー図では、いきなり命令を書き始めるのではなく、まず動作をステップ分けすることが重要です。

今回の動作であれば、以下のように分けると考えやすくなります。

  1. SW1で開始
  2. 正転運転
  3. LS1検出で停止
  4. 1秒待機
  5. 逆転運転
  6. LS2検出で停止
  7. 1秒待機
  8. 再び正転

この順番を状態として管理し、それぞれの状態で必要な出力をONにすることでラダー図を構築できます。

まとめ:往復運転ラダーは状態管理とタイマー処理がポイント

リミットスイッチを使ったモータ正逆転制御では、単純にスイッチと出力を接続するだけではなく、停止時間や繰り返し動作を管理する必要があります。

基本となる考え方は、正転・停止・逆転・停止という動作を分け、それぞれの状態を内部リレーなどで管理することです。

PLCメーカーによって命令や記号は異なりますが、動作を順番に整理してからラダー化することで、複雑な往復運転制御でも作成できるようになります。

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