点光源による円の影は円か楕円か?光源を移動したときの影の形を数学的に解説

高校数学

光によってできる影の形は、光源と物体の位置関係によって大きく変化します。特に、円形の物体に対して光源を真上に置いた場合は円形の影になりますが、光源を横に移動させた場合はどのような形になるのか疑問に感じることがあります。

この記事では、点光源による影の拡大の仕組みを利用して、円の影が光源の移動によって円になるのか、楕円になるのかを数学的に考えて解説します。

光源が円の真上にある場合の影の形

まず、床から1メートルの高さに半径を持つ真円の板があり、その真上1メートルの位置に点光源を置く場合を考えます。

光源と円の中心が一直線上にあるため、円の各部分から出た光は床に対して均等に広がります。その結果、床にできる影は元の円と相似な円になります。

例えば、円までの距離と床までの距離が同じ1メートルずつなら、光源から円までの距離と光源から床までの距離の比によって影は2倍に拡大されます。面積は長さの2乗で変化するため、影の面積は4倍になります。

光源を横に移動すると影の形はどう変わるか

次に、光源を円の真上から横方向へ3メートル移動した場合を考えます。

この場合、光源は円の中心の真上にはありません。そのため、円の各部分から床へ届く光の角度が場所によって変化します。

中心から遠い側と近い側では光の広がり方が異なるため、影は単純な拡大された円にはなりません。

斜めから照らした円の影は楕円になる

円形の物体を斜め方向から光で投影すると、その影は一般的に楕円になります。これは、円を斜め方向から見ると楕円に見えるのと同じ理由です。

数学的には、円を平面上に投影する「正射影」では、投影方向が円の面に垂直でない場合、円は楕円へ変換されます。

例えば、円形のコインを机の上に置き、斜め方向からライトを当てると、壁や机に映る影が横長になることがあります。これが楕円になる仕組みです。

今回の条件では影は完全な楕円になるのか

ただし、今回のように点光源を使った場合は少し注意が必要です。遠くの光源から平行光が当たる場合は、円の投影はきれいな楕円になります。

一方、点光源が近い場合は、光が放射状に広がるため、単純な正射影ではありません。そのため、影の境界は厳密には楕円とは異なる場合があります。

今回の条件では、光源が円から近い位置にあり、さらに3メートル横へ移動するため、影は円ではなく、歪んだ楕円に近い形になります。

なぜ円のままではないのか

円の影が円になるためには、すべての方向で同じ倍率で拡大される必要があります。これは光源が円の中心の延長線上にある場合に限られます。

光源が横にずれると、光源に近い側は小さく投影され、遠い側は大きく投影されます。そのため、左右で倍率が変わり、円の対称性が崩れます。

例えば、懐中電灯を真正面から円形の物体に当てると丸い影になりますが、斜めから当てると横長の影になるのと同じ現象です。

影の形を考える数学的なポイント

この問題は、幾何光学と図形の相似を利用して考えることができます。光源から物体、物体から影のできる面までの距離によって影の大きさが決まり、光源の位置によって影の形が決まります。

中心線上の光では相似拡大となるため円になりますが、中心線から外れると投影による変形が起こります。

つまり、影の形を判断するときは「物体の形」だけではなく、「光源の位置」と「投影方向」を考えることが重要です。

まとめ

円形の物体を真上の点光源で照らした場合、影は相似な円となり、条件によって面積が4倍になることがあります。

しかし、光源を横方向へ移動すると光の当たり方が場所によって変わるため、影は円ではなく楕円に近い形へ変化します。

厳密には近距離の点光源では完全な楕円とは限りませんが、数学的な考え方としては「斜め方向から円を投影すると楕円になる」と理解すると、この問題の本質をつかむことができます。

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