3極接地抵抗測定で補助極の抵抗値は何Ω以下が理想?正確な測定をするための条件を解説

工学

3極法による接地抵抗測定では、補助極(補助接地極)の状態が測定精度に大きく影響します。特に接地抵抗計を使用する際、「補助極の抵抗値は何Ω以下なら正確な値が出るのか」という疑問を持つ人は少なくありません。この記事では、ムサシインテックET-5や日置製の接地抵抗計などを使用した3極接地抵抗測定における補助極抵抗の考え方、測定誤差を防ぐ方法について詳しく解説します。

3極法による接地抵抗測定の仕組み

3極法(3電極法)は、接地抵抗を測定する代表的な方法です。測定対象となる接地極をE極、電流を流す補助極をC極、電圧を測定する補助極をP極として配置します。

測定器から電流を流し、そのとき発生する電圧降下を測定することで、接地抵抗値を算出します。つまり、測定しているのは接地極そのものだけではなく、補助極を含めた電気的な条件の影響も受けています。

そのため、補助極の抵抗が大きすぎたり、設置状態が悪かったりすると、本来の接地抵抗とは異なる値が表示される可能性があります。

補助極の抵抗値は何Ω以下にすればよいのか

一般的な接地抵抗測定では、補助極の抵抗値はできるだけ低いことが望ましいですが、明確に「○Ω以下でなければならない」という全国共通の基準があるわけではありません。

多くの接地抵抗計メーカーでは、補助極抵抗による測定誤差を小さくするため、補助極抵抗は測定対象となる接地抵抗より十分小さい値にすることを推奨しています。

例えば、測定対象の接地抵抗が10Ωの場合、補助極の抵抗も10Ω程度あると測定条件によって誤差が大きくなる可能性があります。そのため、補助極は可能な限り低抵抗になる場所へ設置します。

実務で目安にされる補助極抵抗値

現場では、補助極抵抗値について数十Ω以下を目標にするケースが多くあります。特に低い接地抵抗を測定する場合は、補助極の抵抗をさらに小さくすることが重要です。

例えばA種接地工事などで数Ω以下の接地抵抗を測定する場合、補助極抵抗が数百Ωあるような状態では、測定値への影響が大きくなる可能性があります。

一方、D種接地工事など比較的高い接地抵抗を扱う場合は、補助極抵抗が多少高くても測定器の性能範囲内で正しく測定できる場合があります。

補助極抵抗が高くなる原因

補助極の抵抗が高くなる主な原因は、土壌の乾燥、砂地や岩盤など電気を通しにくい地質、補助棒の打ち込み不足などです。

例えば、夏場に地面が乾燥している場所では、補助極との接触抵抗が増加し、測定器が安定した電流を流しにくくなる場合があります。

そのような場合は、補助極を深く打ち込む、水をかけて土壌との接触を改善する、湿った場所へ移動するなどの対策を行います。ただし、測定環境を変える場合は現場条件を考慮する必要があります。

正確な測定をするための補助極配置のポイント

3極法では、補助極の抵抗値だけでなく、電極間の距離や配置も重要です。一般的にはE極、P極、C極を一直線上に配置し、十分な距離を確保します。

P極の位置を変えて測定値が大きく変化しないか確認する「電位降下法」による確認も、測定の信頼性を高める方法です。

例えば、P極を少し移動させても測定値がほぼ一定なら、補助極配置による影響が少なく、正しい接地抵抗値が得られている可能性が高くなります。

接地抵抗計メーカーの考え方

ムサシインテックET-5や日置製接地抵抗計などの取扱説明書では、補助極抵抗が大きい場合には測定誤差が発生する可能性があるため、補助極の接地状態を良好にすることが推奨されています。

接地抵抗計には補助極抵抗を確認できる機能を持つ機種もあり、測定前に補助極の状態を確認することで、より信頼性の高い測定が可能になります。

詳しい数値条件については、使用する測定器の取扱説明書やメーカー仕様を確認することが最も確実です。

まとめ|補助極抵抗は低いほど良く、測定対象に対して十分小さくすることが重要

3極接地抵抗測定では、補助極抵抗に「必ず何Ω以下」という一律の決まりがあるわけではありません。しかし、補助極抵抗が高いほど測定誤差の原因になるため、できるだけ低くすることが重要です。

実務上では数十Ω以下を目安にすることが多く、特に低い接地抵抗を測定する場合は補助極の状態をより厳密に管理します。

正確な測定を行うには、補助極抵抗だけでなく、電極配置、地面の状態、測定器の仕様を総合的に確認することが大切です。

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