三角関数で答えが2つ出る理由と不適な解の見分け方|sinθ+cosθの問題を解説

高校数学

三角関数の問題では、計算を進めた結果として答えの候補が2つ出てくることがあります。そのとき「どちらが正しいのか」「どこまで確認すればよいのか」と迷う人は少なくありません。

特にsinやcosを含む式では、二乗すると符号の情報が失われるため、元の条件を使って解を絞り込む必要があります。

この記事では、sinθ+cosθの条件からsinθ-cosθを求める問題を例に、なぜ2つの答えが出るのか、どのように不適な解を判断するのかを分かりやすく解説します。

三角関数で二乗すると答えが複数出る理由

今回のような問題では、まず与えられた式を利用します。

sinθ+cosθ=√2/2

求めたいのは、

sinθ-cosθ

です。

ここで両辺を二乗すると、符号の情報が消えてしまいます。例えば、3の二乗も-3の二乗も9になるように、二乗した結果だけでは元の符号を判断できません。

そのため、二乗によって候補が2つ出ることは計算ミスではなく、数学的に自然な現象です。

sinθ-cosθを求める基本的な考え方

sinとcosには重要な関係があります。

(sinθ+cosθ)²=sin²θ+2sinθcosθ+cos²θ

ここで、sin²θ+cos²θ=1なので、

(sinθ+cosθ)²=1+2sinθcosθ

となります。

与えられた条件を代入すると、

(√2/2)²=1+2sinθcosθ

となり、sinθcosθの値を求めることができます。

同じように、

(sinθ-cosθ)²=sin²θ-2sinθcosθ+cos²θ

も利用できます。

この2つの式を使うことで、sinθ-cosθの大きさを求めることができます。

2つの候補が出たら角度の範囲を見る

三角関数の問題で最も重要なのは、式だけではなくθの範囲を確認することです。

今回の条件は、

0<θ<180

です。これはθが第1象限または第2象限にあることを意味します。

この範囲では、sinθは必ず正になります。一方でcosθは、第1象限では正、第2象限では負になります。

つまり、sinθ+cosθが正の値になる条件から、θがどの範囲に存在する可能性があるかを判断できます。

このように、角度の範囲は「どちらの符号になるか」を決めるための重要な情報になります。

答えが2つ出たときに無限に調べる必要はない

「どちらも条件を満たす可能性があるなら、ずっと確認し続ける必要があるのでは」と感じるかもしれません。

しかし、数学では確認すべき条件は最初に与えられた条件だけです。それ以外の未知の条件を探し続ける必要はありません。

今回なら、確認するべきなのは「0<θ<180」と「sinθ+cosθ=√2/2」という条件です。

この条件から外れる候補は不適切な答えとして除外できます。

三角関数では符号情報を失ったことに注意する

二乗を使った解法は便利ですが、二乗した時点で符号の情報がなくなることを意識する必要があります。

例えば、

x²=4

という式からは、

x=2、またはx=-2

という2つの可能性があります。

しかし、元の問題にx>0という条件があれば、x=-2は除外されます。

三角関数でも同じで、二乗後に出た候補を元の条件で確認するという流れが基本になります。

三角関数の解答で迷わないための手順

三角関数で答えが複数出た場合は、次の順番で考えると整理しやすくなります。

  • まず式変形して候補を求める
  • 二乗によって失われた符号を確認する
  • 問題文にある角度の範囲を確認する
  • 条件を満たさない候補を除く

この流れを身につければ、「どこまで調べればいいのか分からない」という状態になりにくくなります。

まとめ|答えが2つ出たら条件で絞り込むのが三角関数の基本

sinθ+cosθからsinθ-cosθを求める問題では、二乗を使うことで答えの候補が2つ出ることがあります。

これは二乗によって符号の情報が失われるためであり、間違いではありません。

重要なのは、出てきた候補を無限に調べることではなく、最初に与えられた条件を使って判断することです。

三角関数では「計算する力」だけでなく、「条件を読み取って不要な解を除く力」が答えを決めるポイントになります。

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