古文の動詞の活用では、「エ段の音だから下一段ではないのか」「なぜ下二段活用になるのか」と迷うことがあります。特に「まどろまる」のような語は、現代語の感覚だけでは判断が難しい表現です。この記事では、下二段活用と下一段活用の違い、さらに上一段・上二段活用の見分け方について、具体例を交えながら解説します。
古文の活用は音だけでは判断できない
古文動詞の活用を判断するとき、「エ段の音があるから下一段活用」と考えてしまうことがあります。しかし、古文では音だけを見るのではなく、その動詞がどの活用の種類に分類されているかを確認する必要があります。
現代語では上一段活用や下一段活用が多く使われていますが、古文では下二段活用や上二段活用の動詞が非常に多く存在します。そのため、現代語の感覚で判断すると間違いやすくなります。
例えば「まどろむ」は古文では「まどろま・まどろみ・まどろむ・まどろむる・まどろむれ・まどろめ」のように活用し、下二段活用の動詞として扱われます。
「まどろまる」の「る」が下二段活用になる理由
「御胸のみつとふたりがりて、つゆまどろまるす」のような文章で問題になる「る」は、動詞「まどろむ」に関係する形です。ここで重要なのは、「る」という一文字だけを見て判断しないことです。
古文では、動詞の未然形や連用形などに助動詞が接続します。そのため、「る」の前にある語の形や、元になる動詞の活用を確認する必要があります。
下二段活用とは、未然形・連用形がエ段、終止形・連体形がウ段、已然形がエ段、命令形がエ段になる活用です。つまり、活用する段が「エ段とウ段の二段」にわたるため下二段と呼ばれます。
下二段活用と下一段活用の違い
下二段活用と下一段活用は、どちらもエ段の音が出てくるため混同しやすいですが、活用の範囲が違います。
下一段活用は、現代語の「食べる」のように、未然形から命令形まで基本的にエ段だけで変化します。
一方、下二段活用はエ段だけではなく、終止形や連体形でウ段の音が現れます。例えば「受く」は「受け・受け・受く・受くる・受くれ・受けよ」と変化します。
このように、エ段の形があるだけで下一段と決めることはできません。終止形や連体形がウ段になるかどうかを見ることが重要です。
古文で上一段活用を見分ける方法
上一段活用は、活用する音が基本的にイ段になる動詞です。「見る」「着る」「似る」「居る」などが代表例です。
例えば「見る」は「見・見・見る・見る・見れ・見よ」と活用します。どの活用形でも「見」の部分が変化せず、イ段の音を中心に変化するため上一段活用と判断できます。
上一段活用の代表的な動詞は数が限られているため、入試古文では覚えておくと判断が早くなります。
古文で上二段活用を見分ける方法
上二段活用は、イ段とウ段の二つの段を使って活用する動詞です。上一段活用と似ていますが、終止形や連体形でウ段の音が出る点が特徴です。
代表的な例として「起く」があります。「起き・起き・起く・起くる・起くれ・起きよ」と変化し、イ段とウ段を使うため上二段活用になります。
つまり、上一段はイ段だけ、上二段はイ段とウ段、下二段はエ段とウ段を使うという違いを覚えると整理しやすくなります。
古文動詞の活用を判断するコツ
古文動詞の活用を見分けるときは、まず終止形を確認することが大切です。終止形が分かれば、どの活用に分類されるか判断しやすくなります。
例えば「受く」「起く」のように終止形がウ段になるものは、二段活用の可能性があります。一方で「見る」「着る」のようにイ段のまま変化するものは上一段活用です。
また、古文単語帳や教科書に出てくる重要動詞は、活用表ごと覚えてしまうと読解のスピードが上がります。
まとめ:古文の活用はエ段だけで判断しないことが大切
古文の「る」が下二段活用になる理由は、単純にエ段の音があるからではなく、その動詞がどのような活用をするかによって決まります。
下一段活用はエ段のみ、上一段活用はイ段のみ、上二段活用はイ段とウ段、下二段活用はエ段とウ段を使うという特徴があります。
古文の活用判別では、特定の音だけを見るのではなく、終止形や活用全体を確認することが正確に判断するポイントです。


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