多項式の最大公約数(GCD)やベズーの等式は、整数のユークリッド互除法の考え方をそのまま拡張したものです。本記事では、特にx^n−1型・x^n+1型の多項式に対して、最大公約数の求め方と係数表示の考え方を整理して解説します。
多項式の最大公約数の基本的な考え方
多項式のGCDは、整数と同様に「割り切れる最大の因子」を意味します。
ユークリッド互除法を用いることで計算できますが、特定の形では性質を利用すると一気に簡単になります。
特にx^n−1型は因数分解の性質が重要です。
基本公式:x^n−1の構造
x^n−1は次のように因数分解できます。
x^n−1 = (x^k−1)(x^{n−k}+x^{n−2k}+…+1)
また、最大公約数は指数の最大公約数に対応する性質があります。
(1) x^21−1 と x^15−1 の最大公約数
指数に注目すると、21と15の最大公約数は3です。
したがって gcd(x^21−1, x^15−1) = x^3−1 となります。
これは「指数のgcdがそのまま多項式のgcdになる」という重要な性質です。
ベズーの等式の考え方
f(x)u(x) + g(x)v(x) = d(x) は、ユークリッド互除法の逆操作です。
割り算の余りをたどりながら、係数を逆算することでu(x), v(x)を構成します。
これは整数の拡張ユークリッド互除法と同じ構造です。
(2) x^30+1 と x^18+1 の最大公約数
この場合は「x^n+1」の性質を使います。
一般に x^n+1 と x^m+1 のgcdは、n,mの偶奇と最大公約数で決まります。
30と18のgcdは6であり、さらに偶数条件より x^6+1 が候補となります。
なぜ指数のgcdだけで決まるのか
x^n−1型は「1のn乗根」という構造を持ち、根の集合が包含関係になります。
そのため指数の最大公約数がそのまま共通部分を表します。
この幾何的解釈が計算を大幅に簡単にします。
まとめ
多項式の最大公約数はユークリッド互除法で求められますが、x^n±1型では指数の性質を利用することで簡単に求められます。
またベズーの等式は、その互除法の過程を逆にたどることで構成されます。
構造理解が重要であり、単なる計算ではなく「指数と根の関係」が本質です。


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