非常用発電機の制御回路では、停電検知のために不足電圧継電器(27リレー)や外部からの信号回路が用いられます。しかし、キュービクル側と発電機側の両方に停電検知機能が存在する場合、マニュアルで発電機側の27リレーを外す指示がされることがあり、その理由について疑問を持つことがあります。本記事では、その設計思想と実務上の理由を整理します。
27リレー(不足電圧継電器)の役割とは
27リレーは、電圧が規定値以下に低下したときに動作し、停電または電圧異常を検知する保護継電器です。
非常用発電機では、商用電源の喪失を検知して自動起動信号を出すために利用されます。
つまり、停電検知のトリガーとなる重要な要素ですが、その役割は本来1系統で十分です。
停電検知回路が二重化される問題点
低圧動力盤側と発電機側の両方に27リレーが存在すると、同じ現象を別々に検知する構成になります。
この状態では、わずかな電圧変動や瞬低でも両方が誤動作しやすくなり、不要な発電機起動が発生するリスクがあります。
また、復電時のタイミング差により制御ロジックが競合し、誤停止や再起動といった不安定動作の原因にもなります。
発電機側27リレーを外す設計思想
マニュアルで発電機側の27リレーを外す指示があるのは、「停電検知の責任を一箇所に集約するため」です。
通常は受電側(キュービクルや監視盤側)で電圧監視を行い、発電機はその信号に基づいて起動する構成が一般的です。
これにより、検知の重複を避け、制御の一意性と安定性を確保します。
信号系統の競合による誤動作リスク
停電検知が複数系統に存在すると、どちらの信号を優先するかという制御競合が発生します。
特に自動起動・停止のタイミングで信号がずれると、発電機が不要に起動したり停止できなくなる場合があります。
そのため、設計段階で信号源を単一化することが電気設計の基本となります。
実務上の標準的な構成
実務では、停電検知は受電側盤(低圧動力盤や主配電盤)で行い、その信号を発電機に送る構成が一般的です。
発電機側は起動・停止制御に専念し、重複した電圧監視機能は無効化または除外されることが多いです。
これにより、システム全体の信頼性と保守性が向上します。
まとめ
発電機側の27リレーを外す理由は、停電検知を二重化することで起こる誤動作や制御競合を防ぐためです。
停電検知は単一系統で行い、発電機はその信号に従って動作させる設計が基本となります。
そのためマニュアルの指示は、安全性と安定性を確保するための標準的な設計思想に基づいています。


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