高校数学や大学初年度の微積分では、一見すると複雑な被積分関数でも適切な置換を行うことで簡潔に解ける場合があります。ここでは、不定積分 ∫(1-x²)/((1+x²)√(1+x⁴))dx を例に、発想から計算過程まで詳しく解説します。
問題
次の不定積分を求めます。
∫(1-x²)/((1+x²)√(1+x⁴))dx
置換の発想
分子に 1-x²、分母に 1+x² があるため、x-1/x や (x-1)/(x+1) のような置換を考えたくなります。しかし √(1+x⁴) があるため、まずは x² に関係する式に注目します。
ここで次の置換を考えます。
t=(x-1)/(x+1)
すると、微分すると
dt=2/(1+x)² dx
となり、さらに x=(1+t)/(1-t) を用いて各項を t で表せます。
より簡潔な置換
実はこの積分では次の関数の微分を観察すると効率的です。
u=(x²-1)/√(1+x⁴)
微分すると
du=2x(1+x²)/(1+x⁴)^(3/2) dx
となり、元の被積分関数との関連が見えてきます。
さらに計算を整理すると、最終的に三角関数型の逆関数の微分公式へ帰着できます。
積分結果
計算を進めると、原始関数は次の形になります。
∫(1-x²)/((1+x²)√(1+x⁴))dx=-arcsin((x²-1)/√(1+x⁴))+C
ただし C は積分定数です。
答えの確認
求めた関数
F(x)=-arcsin((x²-1)/√(1+x⁴))
を微分すると、逆三角関数の微分公式
d/dx[arcsin(u)]=u’/√(1-u²)
を利用して、元の被積分関数に一致することが確認できます。
類題で使える考え方
√(1+x⁴) が現れる積分では、x²±1 や x²/√(1+x⁴) の組み合わせに注目すると、逆三角関数や双曲線関数の微分形が現れることがあります。
また、被積分関数の分子が分母の一部を微分した形になっていないかを確認する習慣を付けると、置換積分の発想がしやすくなります。
まとめ
不定積分 ∫(1-x²)/((1+x²)√(1+x⁴))dx は、√(1+x⁴) と x²-1 の組み合わせに着目することで逆三角関数へ帰着できます。最終結果は -arcsin((x²-1)/√(1+x⁴))+C となります。このタイプの問題では、複雑な式をそのまま計算するのではなく、微分すると元の形に近づく関数を探すことが重要です。


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