知恵袋で論点ずれの回答をする人の心理とは?『知りません』と答える人が生まれる理由を心理学的に解説

心理学

Q&Aサイトや商品のレビュー欄を見ていると、質問に対して的外れな回答をしたり、答えを知らないにもかかわらず『分かりません』『持っていません』と投稿したりする人を見かけることがあります。質問者からすると不思議な行動に見えますが、心理学やコミュニケーション研究の観点から見ると、いくつかの興味深い理由が考えられます。本記事では、なぜ人は知らないことにまで答えようとするのかを解説します。

人は質問を見ると反応したくなる生き物

人間には『問いかけられると反応したくなる』という性質があります。たとえ自分が十分な知識を持っていなくても、質問を目にすると何かしら返答しなければならないような気持ちになることがあります。

これは会話の場面でもよく見られます。誰かが質問すると、正解を知らなくても推測で答えたり、自分の経験談を話したりする人がいます。

Q&Aサイトではその傾向がさらに強くなり、『何か書かなければ』という心理が働く場合があります。

承認欲求だけでは説明できない理由

よく『承認欲求が強い人だから』と説明されますが、それだけではありません。

心理学では、人には『有能でありたい』『役に立ちたい』という欲求があると考えられています。そのため、質問に対して何らかの形で貢献したいと思う人がいます。

例えば、『知らないけれど調べてみた』『私は持っていないけれど似た商品を使ったことがある』という回答は、本人なりに役立とうとしているケースがあります。

しかし、その善意が結果として論点ずれになることも少なくありません。

なぜ偉そうな口調になるのか

質問者が特に不快に感じやすいのが、知識が十分ではないのに断定的な口調で語る回答です。

これは『過剰確信(オーバーコンフィデンス)』と呼ばれる心理傾向で説明されることがあります。

人は知識が少ない分野ほど、自分の理解度を過大評価してしまうことがあります。

その結果、『おそらくこうだろう』という推測を、『絶対こうだ』という断定的な表現で語ってしまうのです。

行動 考えられる心理
論点ずれの回答 役に立ちたい気持ち
知らないのに回答する 反応したい欲求
偉そうな口調 過剰確信や自己防衛
『分かりません』と投稿 参加したい気持ちや誤操作

Amazonの『知りません』回答はなぜ起こるのか

Amazonの商品Q&Aで見かける『分かりません』『持っていないので知りません』という回答には、システム上の理由もあります。

Amazonでは質問が投稿されると、過去の購入者にメールで通知されることがあります。

そのメールを受け取った人が、『自分には分からない』ことを伝えるつもりで返信し、その内容がQ&Aとして公開されるケースがあります。

つまり、必ずしも悪意や承認欲求だけで投稿しているわけではありません。

論点ずれ回答が増えるオンライン特有の環境

インターネット上では対面コミュニケーションと違い、相手の反応が見えません。

そのため、『質問の意図を十分理解しないまま回答する』『思いついたことをすぐ投稿する』という行動が起きやすくなります。

また、回答すること自体に心理的なコストが低いため、十分な知識がなくても参加しやすい環境になっています。

結果として、有益な回答と的外れな回答が混在するのがQ&Aサイトの特徴でもあります。

まとめ

知恵袋やレビューサイトで論点ずれの回答をする人は、必ずしも悪意や承認欲求だけで行動しているわけではありません。

『役に立ちたい』『何か反応したい』『自分の考えを伝えたい』という自然な心理が背景にあることが多く、さらに過剰確信やオンライン特有の環境が加わることで的外れな回答が生まれます。

つまり、論点ずれ回答は単純な迷惑行為というより、人間の認知バイアスやコミュニケーション欲求が生み出す現象の一つと考えることができます。

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