数学の証明問題では、結論に「または」が含まれる命題の扱いに戸惑うことがあります。例えば「x+y=2ならば x≦1 または y≦1」を証明せよという問題は、一見すると単純ですが、論理の組み立て方を理解する良い練習になります。この記事では、この命題の証明方法や、場合分けによる考え方、対偶や背理法との関係について解説します。
命題の意味を確認する
まず命題を整理すると、「x+y=2」であるとき、「x≦1」と「y≦1」の少なくとも一方が成り立つことを示す問題です。
ここで重要なのは、「または」は両方成立していてもよいという意味で使われることです。
例えば x=1、y=1 の場合は x≦1 かつ y≦1 なので、もちろん命題は成立します。
場合分けによる証明
実数xについては必ず次のどちらかが成立します。
x≦1 または x>1
前者なら、その時点で結論の「x≦1 または y≦1」は成立しています。
後者の x>1 の場合、条件 x+y=2 より
y=2−x
となります。
ここで x>1 なので
y=2−x<1
が従います。
したがって y≦1 が成立します。
よってどちらの場合でも「x≦1 または y≦1」が成立するため、命題は証明されます。
質問の証明方法は正しいのか
質問の方法は基本的な考え方として正しいです。
ただし、場合分けをするときは通常
- x≦1
- x>1
のように重複も漏れもない形で分けるのが一般的です。
質問では x≦1 と 1≦x を使っていますが、このままだと x=1 が両方に含まれてしまいます。
数学的には誤りではありませんが、証明問題では x≦1 と x>1 の組み合わせのほうが整理しやすいでしょう。
背理法を使う解法もある
この問題は背理法でも証明できます。
結論が偽であると仮定すると、
x>1 かつ y>1
となります。
すると
x+y>2
となりますが、条件では x+y=2 です。
これは矛盾です。
したがって「x>1 かつ y>1」は起こりえず、「x≦1 または y≦1」が成立します。
類題で理解を深める
同じ考え方は他の問題にも応用できます。
| 条件 | 導ける結論 |
|---|---|
| x+y=10 | x≦5 または y≦5 |
| x+y=20 | x≦10 または y≦10 |
| a+b=c | a≦c/2 または b≦c/2 |
もし両方が基準値より大きければ、その和も基準値の2倍を超えてしまうため矛盾が生じるという構造は共通しています。
まとめ
「x+y=2ならば x≦1 または y≦1」は、場合分けや背理法を使って簡潔に証明できます。質問の考え方自体は正しい方向ですが、証明では通常「x≦1」と「x>1」のように重複のない場合分けを用います。また、「両方とも1より大きいと和が2を超えてしまう」という視点で考えると、命題の本質が理解しやすくなります。


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