微分方程式 y”=-9y を p=y’ と置いて解く方法|yは定数になるのかをわかりやすく解説

大学数学

微分方程式を学び始めると、y’=p と置く変数変換に戸惑うことがあります。特に y”=-9y のような2階微分方程式では、「y”=p(dp/dy) と変形した後、右辺の y はどう扱うのか」「y は定数になるのか」と疑問に思う人が少なくありません。この記事では、その考え方を順を追って解説します。

y’=p と置く意味

まず

y’=p

と置きます。

すると p は x の関数ですが、同時に y を通じても変化するため、p=p(y) と考えることができます。

このとき連鎖律(チェーンルール)を使うと

y”=dp/dx=(dp/dy)(dy/dx)

となります。

さらに dy/dx=p なので

y”=p(dp/dy)

が得られます。

y は定数になるのか?

結論から言うと、y は定数ではありません。

この変形では、独立変数を x から y に変更しているだけです。

つまり p を y の関数として考えているので、右辺に現れる y は依然として変数です。

例えば関数 f(x,y)=x+y において、x を y の関数として見ることができるのと同じ考え方です。

実際に微分方程式を解いてみる

与えられた方程式

y”=-9y

y”=p(dp/dy)

を代入すると

p(dp/dy)=-9y

となります。

両辺を積分すると

∫p dp = ∫(-9y) dy

ですから

p²/2 = -9y²/2 + C

となります。

整理すると

p²+9y²=C’

です。

なぜ積分できるのか

この段階では p を y の関数と見ています。

したがって p(dp/dy) は

d(p²/2)/dy

と考えられます。

そのため通常の変数分離型の微分方程式のように積分できるのです。

記号 意味
x 元の独立変数
y xの関数
p y’=dy/dx
p(y) yを変数として見た関数

最終的な一般解との関係

本来この微分方程式は定数係数線形微分方程式なので、特性方程式

r²+9=0

を解けば

r=±3i

となります。

したがって一般解は

y=C₁cos(3x)+C₂sin(3x)

です。

先ほど得られた

p²+9y²=C’

も、この一般解が満たす保存量になっています。

よくある勘違い

y”=p(dp/dy) と変形した瞬間に、「y で微分しているから y は定数なのでは?」と思うことがあります。

しかし実際には逆で、p を y の関数として見ているため、y が新しい変数になっています。

つまり定数になるのは積分定数 C であり、y 自体は変数のままです。

まとめ

微分方程式 y”=-9y に対して y’=p と置くと、連鎖律から

y”=p(dp/dy)

となります。

このとき y は定数ではなく、p を y の関数として見たときの変数です。

そのため p(dp/dy)=-9y を積分して p²+9y²=C を得ることができます。微分方程式で変数変換を行う際は、「何を関数として見ているのか」を意識すると理解しやすくなります。

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