リーマン多様体における正規座標系でのクリストッフェル記号と計量テンソルの微分の消失

大学数学

リーマン多様体上の正規座標系(Normal Coordinates)では、中心点 p におけるクリストッフェル記号 Γ^k_{ij} と計量テンソル g_{ij} の一階微分が消えることが知られています。これは幾何学的には、正規座標系が原点付近で接平面に接するように選ばれるためです。

正規座標系の定義

正規座標系では、中心点 p を原点とし、座標曲線が p で接平面に沿うように定められます。この座標系では、原点での接ベクトルの移動が測地線上に沿うため、原点での接続は平坦になります。

計量テンソルとクリストッフェル記号の関係

クリストッフェル記号は計量テンソルの一階微分で表されます。

Γ^k_{ij} = 1/2 g^{kl}(∂_i g_{jl} + ∂_j g_{il} – ∂_l g_{ij})

正規座標系では原点 p で、接ベクトル方向の測地線座標が選ばれるため、∂_m g_{ij}(p) = 0 が成立します。これにより Γ^k_{ij}(p) = 0 となります。

証明の概略

  • 任意のベクトル v に沿った測地線 γ(t) を考える。
  • 測地線座標を用いて γ(0) = p とすると、v は接ベクトルである。
  • 測地線のパラメータに沿った二階微分の方程式により、接ベクトル沿いの一階微分が消える。
  • 結果として、原点 p では g_{ij} の一階微分が消えるため、クリストッフェル記号も消える。

まとめ

・正規座標系では、中心点 p における計量テンソルの一階微分 ∂_k g_{ij}(p) = 0。
・これにより Γ^k_{ij}(p) = 0。
・原点付近では、座標系が局所的に平坦に見えるため、計量の一階変化が消える。
・この性質は多様体上の測地線と接ベクトルの定義に基づく標準的な結果である。

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