微分方程式や曲線群の問題では、「直交截線(ちょっこうせっせん)」を求める問題が頻出です。特に大学数学や理系数学では、媒介変数を含む曲線群から微分方程式を作り、そこから直交する曲線群を導く流れが重要になります。この記事では、曲線群 x²+y²=2αx の直交截線を求める方法を、途中式を省略せずにわかりやすく解説します。
まずは与えられた曲線群の形を確認する
与えられた曲線群は、
x²+y²=2αx
です。
これを整理すると、
x²-2αx+y²=0
となります。
さらに平方完成すると、
(x-α)²+y²=α²
です。
これは、中心が (α,0)、半径が α の円を表しています。
つまり、この曲線群は、原点を通る円の集まりです。
直交截線を求める基本方針
直交截線を求めるときは、まず元の曲線群の接線の傾きを求めます。
その後、
「直交するなら傾きの積が-1になる」
という性質を利用して、直交截線の微分方程式を作ります。
そのため、最初に与えられた曲線群を微分します。
与えられた曲線群を微分する
曲線群
x²+y²=2αx
を x について微分します。
すると、
2x+2yy’=2α
となります。
ここで、元の式から α を消去します。
元の式より、
2αx=x²+y²
なので、
α=(x²+y²)/(2x)
です。
これを微分後の式へ代入すると、
2x+2yy’=(x²+y²)/x
となります。
整理すると、
2xy+2xyy’=x²+y²
よって、
2xyy’=y²-x²
したがって、元の曲線群の傾きは、
y’=(y²-x²)/(2xy)
です。
直交条件を利用して微分方程式を作る
直交截線では、接線の傾き同士の積が -1 になります。
つまり、直交截線の傾きを Y’ とすると、
Y’=-1/y’
です。
したがって、
Y’=-2xy/(y²-x²)
となります。
これが直交截線の微分方程式です。
分母の符号を整理すると、
Y’=2xy/(x²-y²)
とも書けます。
変数分離して積分する
ここから直交截線の方程式を求めます。
微分方程式は、
dy/dx=2xy/(x²-y²)
です。
この式は同次形なので、
y=vx
と置きます。
すると、
dy/dx=v+x dv/dx
です。
また、
y²=v²x²
なので、
v+x dv/dx=2v/(1-v²)
となります。
整理すると、
x dv/dx=v(1+v²)/(1-v²)
よって、
(1-v²)/(v(1+v²)) dv=dx/x
となります。
左辺を部分分数分解すると、
1/v-2v/(1+v²)
です。
積分すると、
log|v|-log(1+v²)=log|x|+C
となります。
整理して、
v/(1+v²)=Cx
です。
ここで v=y/x を戻すと、
(y/x)/(1+y²/x²)=Cx
整理すると、
y/(x²+y²)=C
したがって、直交截線は、
x²+y²=Cy
という曲線群になります。
得られた直交截線の意味
求めた直交截線は、
x²+y²=Cy
です。
これを平方完成すると、
x²+(y-C/2)²=(C/2)²
となります。
つまり、中心が y 軸上にある円の集まりです。
元の曲線群は x 軸上に中心を持つ円でした。
それに対して直交截線は y 軸上に中心を持つ円になっており、幾何的にも直交関係が自然に見えてきます。
まとめ
曲線群
x²+y²=2αx
の直交截線を求める流れは、
- 曲線群を微分する
- 媒介変数 α を消去する
- 元の曲線群の傾きを求める
- 直交条件から新しい微分方程式を作る
- 積分して曲線群を求める
という手順になります。
最終的な直交截線は、
x²+y²=Cy
です。
直交截線の問題では、「傾きの積が-1」という基本性質と、媒介変数を消去する流れが非常に重要になります。計算だけでなく、図形的な意味まで理解すると、問題全体をイメージしやすくなります。


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