複素解析では、正則関数と実変数の関数の偏導関数の関係を理解することが重要です。ここでは、f(z)=u+ivが正則関数で、φ(u,v)がC²級関数のときに成り立つ偏導関数の公式を確認します。
1. 正則関数とCauchy-Riemann方程式
f(z)=u(x,y)+iv(x,y)が正則である場合、Cauchy-Riemannの条件が成り立ちます。
u_x = v_y, u_y = -v_x
この条件により、偏微分をx,yで行ったときにu,vの微分が密接に結びつきます。
2. (φ_x)²+(φ_y)² の導出
チェーンルールを用いると。
φ_x = φ_u u_x + φ_v v_x
φ_y = φ_u u_y + φ_v v_y
ここでCauchy-Riemannを代入すると、計算により次の式が得られます。
(φ_x)² + (φ_y)² = (φ_u)² + (φ_v)² |f'(z)|²
これは偏微分の二乗和がf'(z)の大きさによって変換されることを示しています。
3. φ_xx + φ_yy の導出
二階微分もチェーンルールを適用します。
φ_xx = φ_uu (u_x)² + 2 φ_uv u_x v_x + φ_vv (v_x)² + φ_u u_xx + φ_v v_xx
φ_yy も同様に計算し、正則性により u_xx+u_yy=0, v_xx+v_yy=0 を用いると。
φ_xx + φ_yy = (φ_uu + φ_vv) |f'(z)|²
4. まとめ
- 正則関数のCauchy-Riemann条件により、φの偏微分とf'(z)の関係をチェーンルールで導ける。
- 一次の偏微分の二乗和は(φ_u²+φ_v²)|f'(z)|²に変換される。
- 二次の偏微分の和も(φ_uu+φ_vv)|f'(z)|²となる。
- これにより、複素解析と実関数の偏導関数の関係が明確に理解できる。


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