アブラナ科植物の胞子体型自家不和合性では、S遺伝子型による花粉と雌しべの相互作用が雑種のSハプロタイプに大きく影響します。ここではS1S2(雌しべ)×S2S3(花粉)の交配を例に、その結果として得られるSハプロタイプを考察します。
交配における優性関係の理解
胞子体型自家不和合性では、花粉側のS遺伝子と雌しべ側のS遺伝子が一致すると受精が阻害されます。今回の条件では、花粉のS3がS2に対して優性です。つまり、S3を持つ花粉はS2とS3の両方の効果を発揮でき、S2との一致による拒絶を回避できます。
可能なSハプロタイプの組み合わせ
雌しべ側S1S2 × 花粉S2S3の場合、花粉からの配偶子はS2またはS3、雌しべからはS1またはS2です。花粉がS2を持つ場合、雌しべのS2とは一致するため受精不可。しかしS3が優性なので、S3花粉は受精可能です。
したがって、受精可能な組み合わせはS1×S3およびS2×S3です。結果として得られる雑種のSハプロタイプはS1S3およびS2S3となります。
なぜS1S2は得られないのか
S1S2のハプロタイプが生じるには、花粉側がS2で受精する必要がありますが、胞子体型自家不和合性の原理により、S2花粉は雌しべのS2に阻害されるため不可能です。また、S2S2のハプロタイプは同様に自己不和合のため発生しません。
まとめ
胞子体型自家不和合性におけるS遺伝子の優性関係を考慮すると、S1S2×S2S3交配で花粉S3が優性の場合、得られるSハプロタイプはS1S3およびS2S3に限られます。S1S2やS2S2は受精阻害のため生成されません。


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