一様な電場における荷電粒子の力、仕事、速さの計算方法

物理学

一様な電場の中で荷電粒子が受ける力や、電場が粒子にする仕事、粒子の速さの変化について学ぶことは、電気学の基本的な理解に役立ちます。本記事では、具体的な計算問題を通して、これらの物理現象の解法を説明します。

一様な電場の強さの計算

まず、与えられた条件をもとに、電場の強さを計算します。電場の強さは、電位差と距離から求めることができます。問題では、0.30m離れた2点A, B間の電位差が120Vと与えられています。

電場の強さEは、次のように計算できます。

E = V / d = 120V / 0.30m = 400V/m

よって、この一様な電場の強さは400V/mです。

荷電粒子が受ける力の計算

次に、B点に置かれた荷電粒子が受ける力を計算します。与えられた粒子の電荷量は1.6×10^(-19)Cで、電場の強さは400V/mです。

粒子が受ける力Fは、クーロン力の式を使って計算できます。

F = qE = (1.6×10^(-19)C) × (400V/m) = 6.4×10^(-17)N

したがって、この荷電粒子が受ける力の大きさは6.4×10^(-17)Nとなります。

電場が粒子にする仕事の計算

次に、電場が粒子に対してする仕事を計算します。仕事Wは、電位差と電荷量を掛け合わせることで求めることができます。

ここで、粒子がBからAまで動かされる際に、電場がする仕事Wは次のように計算できます。

W = qV = (1.6×10^(-19)C) × (120V) = 1.92×10^(-17)J

よって、電場が粒子にする仕事は1.92×10^(-17)Jとなります。

粒子の速さの計算

最後に、B点で初速度0で出発した粒子がA点に到達する際の速さを計算します。この問題では、電場が粒子にした仕事が運動エネルギーに変わると考え、次のエネルギーの保存法則を使用します。

1/2 m v^2 = W

ここで、mは粒子の質量、vは速さ、Wは仕事です。粒子の質量は1.7×10^(-27)kg、仕事Wは1.92×10^(-17)Jです。

この式を速さvについて解くと、次のようになります。

v = √(2W / m) = √(2 × 1.92×10^(-17)J / 1.7×10^(-27)kg) ≈ 3.3×10^7 m/s

よって、粒子の速さは約3.3×10^7 m/sとなります。

まとめ

この問題を通じて、電場の強さ、荷電粒子が受ける力、電場が粒子にする仕事、そして運動エネルギーの関係を学びました。計算式を使いこなすことで、電場と荷電粒子の相互作用について深く理解することができます。特に、電場の強さが粒子の動きに与える影響を把握することが、物理学の重要なポイントとなります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました