モンティ・ホール問題が分からない人向け解説|なぜ箱を変えると当たる確率が2倍になるのか

数学

モンティ・ホール問題は、直感では「最後に2つの箱が残るなら、どちらを選んでも確率は2分の1ではないか」と感じやすい有名な確率問題です。しかし、この問題のポイントは、最初に選んだ時点の確率が、その後の司会者の行動によってどのように変化するかにあります。

この記事では、なぜ箱を変えたほうが当たりやすくなるのか、そして「変えない場合も2分の1から選んでいるのではないか」という疑問がどこで間違いやすいのかを、具体例を使って分かりやすく解説します。

確率の考え方を理解すると、モンティ・ホール問題が単なる不思議な話ではなく、情報によって確率が変化する仕組みを学べる問題であることが分かります。

モンティ・ホール問題の基本ルール

モンティ・ホール問題は、3つの箱(またはドア)の中から1つを選び、当たりを当てるゲームとして説明されます。

ルールは以下の通りです。

  • 3つの箱のうち1つだけに当たりが入っている
  • プレイヤーは最初に1つの箱を選ぶ
  • 司会者は残り2つの箱のうち、必ず外れの箱を1つ開ける
  • プレイヤーは最初の選択を変更するか、そのままにするか選べる

ここで多くの人が疑問に感じるのが、「最後は2つの箱しか残らないのだから、当たる確率は50%ずつではないのか」という点です。

最初に選んだ箱の当たり確率は最後まで3分の1のまま

最も重要なのは、最初に箱を選んだ瞬間の確率です。3つの箱から1つを選ぶため、最初の選択が当たりである確率は3分の1です。

逆に言えば、最初に選ばなかった2つの箱の中に当たりがある確率は3分の2です。

司会者が外れの箱を1つ開けても、この3分の2という確率が消えるわけではありません。司会者は中身を知っていて、必ず外れを開けるという条件があるためです。

箱を変えると3分の2の確率で当たる理由

最初に選ばなかった2つの箱には、合わせて3分の2の確率で当たりが存在しています。司会者はその中から外れを1つ取り除きます。

すると、最初に選ばなかった側の3分の2の可能性が、残った1つの箱に集まります。

例えば、最初にAの箱を選んだとします。

最初の状態 確率
Aが当たり 3分の1
BまたはCが当たり 3分の2

もしAが外れだった場合、当たりはBかCです。司会者はそのうち外れの箱を開けるので、変更すれば必ず当たりを選べます。

一方、最初からAが当たりだった場合だけは、変更すると外れになります。つまり変更で勝つ条件は「最初の選択が外れていること」であり、その確率は3分の2なのです。

なぜ最後の2択が2分の1に見えてしまうのか

疑問になりやすい部分は、「司会者が1つ外れを開けた後は、2つの箱しかないのだから確率は半分ではないか」という考え方です。

しかし、この状況は普通の2択とは違います。例えば、コインを投げて表か裏かを当てる場合は、最初から2つの結果が同じ条件で存在しています。

一方、モンティ・ホール問題では、司会者が意図的に外れを取り除いています。偶然2つになったのではなく、当たりを含む可能性が高い側を残すように情報が追加されているのです。

100個の箱で考えると仕組みが分かりやすい

3つの箱だと直感に反して分かりにくいため、100個の箱で考えると理解しやすくなります。

100個の箱のうち1つだけが当たりで、最初に1つ選ぶとします。この時、選んだ箱が当たりである確率は100分の1です。

つまり、選ばなかった99個の箱のどこかに当たりがある確率は99%です。司会者がその99個の中から外れの箱を98個開け、最後に1つだけ残した場合、その残った箱が当たりである可能性は99%になります。

3つの箱の場合も同じ仕組みで、変更する選択は「最初に外していた可能性」を利用しているのです。

変えない場合の確率はなぜ2分の1ではないのか

変えない場合は、最初に選んだ箱が当たりだった場合だけ成功します。最初の選択が正しかった確率は最初から変わらず3分の1です。

司会者が外れを開けたことで、選ばなかった箱が1つ減っただけで、最初の箱の当たり確率が3分の1から2分の1に上がるわけではありません。

つまり、変えない選択は3分の1、変える選択は3分の2となり、変更したほうが2倍当たりやすいという結果になります。

まとめ

モンティ・ホール問題で重要なのは、最後に2つの箱が残ることではなく、司会者が必ず外れを知った上で開けていることです。

最初に選んだ箱の確率は3分の1のまま変わらず、選ばなかった側にあった3分の2の確率が、司会者によって1つの箱に集まります。

そのため、箱を変更する場合は当たる確率が3分の2となり、変更しない場合の3分の1より有利になります。この仕組みを理解するには、100個の箱に置き換えて考える方法が特に効果的です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました