アセチレン(C2H2)に水素(H2)が付加してエタン(C2H6)が生成する反応は、結合エネルギーを利用して反応エンタルピーを求める問題です。この記事では、この反応におけるエンタルピーの計算方法をステップごとに解説します。
反応式と結合エネルギーの確認
まず、反応式を確認しましょう。アセチレンと水素が反応してエタンを生成する反応は次のように表されます。
C2H2 + H2 → C2H6
次に、この反応に関連する結合エネルギーを以下のように設定します(単位はkJ/mol)。
- C-H: 413 kJ/mol
- O-H: 463 kJ/mol
- O=O: 498 kJ/mol
- C=O: 804 kJ/mol
- C-C: 331 kJ/mol
- C=C: 590 kJ/mol
- C≡C: 810 kJ/mol
結合エネルギーを使った反応エンタルピーの求め方
反応エンタルピーは、反応に関わる結合エネルギーの差を計算することで求めます。反応エンタルピー(ΔH)は、反応物の結合エネルギーの総和と生成物の結合エネルギーの総和の差で求められます。
ΔH = Σ(結合エネルギー(反応物側)) – Σ(結合エネルギー(生成物側))
まずは反応物側と生成物側の結合エネルギーの総和を求めてみましょう。
反応物側の結合エネルギーの計算
反応物はアセチレン(C2H2)と水素(H2)です。それぞれの結合エネルギーを計算すると。
- C2H2(アセチレン)の結合エネルギー:C≡C(810 kJ/mol)+C-H(2×413 kJ/mol)=810 + 826 = 1636 kJ/mol
- H2(水素)の結合エネルギー:H-H(2×413 kJ/mol)=413 kJ/mol
したがって、反応物側の結合エネルギーの総和は。
1636 kJ/mol + 413 kJ/mol = 2049 kJ/mol
生成物側の結合エネルギーの計算
生成物はエタン(C2H6)です。エタンの結合エネルギーを計算すると。
- C2H6(エタン)の結合エネルギー:C-C(331 kJ/mol)+C-H(6×413 kJ/mol)=331 + 2478 = 2809 kJ/mol
したがって、生成物側の結合エネルギーの総和は。
2809 kJ/mol
反応エンタルピーの計算
反応エンタルピーは、反応物側と生成物側の結合エネルギーの差として計算されます。
ΔH = 2049 kJ/mol – 2809 kJ/mol = -310 kJ/mol
このように、反応エンタルピーは-310 kJ/molとなり、エネルギーが放出される反応であることが分かります。
まとめ
アセチレンと水素が反応してエタンを生成する反応における反応エンタルピーは、結合エネルギーを用いて計算することができます。この反応のエンタルピーは-310 kJ/molであり、エネルギーが放出される反応です。結合エネルギーの計算は、化学反応のエネルギー変化を理解する上で非常に重要な方法となります。


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