古文の敬語表現には、現代の日本語ではなかなか見られない特有の表現方法があります。特に、「笑はせ給ふ」と「仰せらるれば」のように、同じ尊敬の表現が使われているのに、なぜ異なる敬語レベルになるのかについて、しっかり理解することが重要です。この質問に対する解説を進めていきます。
1. 「笑はせ給ふ」とは
「笑はせ給ふ」の中で使用されている「せ給ふ」は、動詞「笑ふ」の使役形に尊敬の補助動詞「給ふ」がついています。この表現は、尊敬語の中でも「謙譲語」と「尊敬語」の中間に位置し、相手の行動を尊敬する形です。特に、補助動詞「給ふ」がつくことで、相手に対する敬意を表しています。
2. 「仰せらるれば」の構成と意味
「仰せらるれば」は、「仰せ」という尊敬語に、「らるれ」という助動詞がついている表現です。「仰せ」は、動詞「仰す」の尊敬語であり、「らるれ」は「らる(自発・可能・尊敬の助動詞)」の活用形です。この場合、「らるれ」が付くことによって、尊敬語が強調されるため、より格式の高い敬語表現になります。しかし、この構造は最高敬語には至らない理由として、他の補助動詞との組み合わせによって敬意のレベルが変わるためです。
3. 最高敬語とは?「せ給ふ」と「仰せらるれば」の違い
「せ給ふ」も「仰せらるれば」も尊敬語ではありますが、「せ給ふ」が完全な最高敬語とは言えません。最高敬語は、完全に尊敬を表現するためには、動詞や助動詞がさらに高い敬意を込めて使われる必要があります。具体的には、補助動詞「給ふ」のみで表現される場合、語調や文脈によって敬意の度合いが変わり、そのために「仰せらるれば」と比較して強い尊敬の意味を持つとは言い切れません。
4. まとめ
「笑はせ給ふ」と「仰せらるれば」の違いは、補助動詞や助動詞の使い方によって敬語のレベルが変わるため、注意深く使い分けることが必要です。どちらも尊敬語の一種ですが、敬意の度合いやニュアンスに差があることを理解することが重要です。テストや古文の学習においては、これらの微妙な違いを意識して理解を深めていくことが求められます。


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