重曹とクエン酸を水に入れると、シュワシュワと泡が出て二酸化炭素が発生します。入浴剤や実験などで身近に見る反応ですが、実際にはどれくらいの量のガスが出ているのか気になったことがある人も多いでしょう。
この反応は化学式で計算することができ、重曹やクエン酸をどれくらい使えばコップ1杯分、あるいは1リットル分の二酸化炭素を作れるのかを求めることができます。
この記事では、重曹とクエン酸の反応の仕組みから、発生する二酸化炭素の体積、必要な材料の量まで分かりやすく解説します。
重曹とクエン酸を混ぜると何が起きているのか
重曹の主成分は炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)で、クエン酸(C6H8O7)と反応すると二酸化炭素が発生します。
簡単に表すと、重曹に含まれる炭酸水素イオンがクエン酸の酸によって分解され、水と二酸化炭素が作られるという仕組みです。
反応式では、重曹3分子とクエン酸1分子が反応して、二酸化炭素3分子が発生します。そのため、使う材料の量から発生するガス量を計算できます。
重曹1グラムから発生する二酸化炭素の量
重曹(炭酸水素ナトリウム)の分子量は約84です。1モルの重曹は84gで、完全に反応すると1モルの二酸化炭素が発生します。
気体は標準状態(0℃、1気圧)では1モルあたり約22.4リットルの体積になります。そのため、重曹84gから約22.4リットルの二酸化炭素が作られる計算になります。
つまり、重曹1gあたりでは約0.267リットル、約267ml程度の二酸化炭素が発生することになります。
1リットルの二酸化炭素を作るには重曹が何グラム必要か
重曹1gから約267mlの二酸化炭素が発生すると考えると、1リットル(1000ml)のガスを作るために必要な重曹量は約3.7gになります。
例えば、ペットボトル1本分程度の1リットルの空間を二酸化炭素で満たしたい場合、理論上は重曹約4gが必要です。
ただし、実際の実験では反応が完全に進まなかったり、水に二酸化炭素が溶け込んだりするため、発生する気体量は計算値より少なくなる場合があります。
コップ1杯分のガスを作る場合の目安
一般的なコップ1杯を約200mlとすると、必要な重曹量は計算上約0.75gになります。
つまり、少量の重曹とクエン酸でも、目に見える泡を発生させるだけの二酸化炭素は作られています。
例えば、家庭で作る簡単な実験で小さじ1杯程度の重曹を使った場合、小さじ1杯は約4g前後なので、理論上は1リットル以上の二酸化炭素を発生させる能力があります。
実際に見える泡の量と発生したガス量が違う理由
重曹とクエン酸を水に入れたときに見える泡は、すべてが空気中へ逃げた二酸化炭素ではありません。一部は水に溶け込んでいます。
また、泡は液体の中を移動する際に大きく見えるため、見た目では大量のガスが出ているように感じることがあります。
例えば、コップの中で大量に泡立っていても、実際に集めて測定すると数百ml程度だったということもあります。
重曹とクエン酸の割合で発生量は変わる
二酸化炭素を効率よく発生させるには、重曹とクエン酸を適切な割合で混ぜる必要があります。
重曹だけを多く入れても、反応するクエン酸が不足していればすべての重曹が二酸化炭素になるわけではありません。
理論上は、重曹3に対してクエン酸1程度のモル比で反応させると、材料を無駄なく利用できます。
二酸化炭素の量を計算すると化学反応が身近になる
重曹とクエン酸の反応は、家庭で簡単に観察できる化学反応ですが、実際には分子レベルの計算によって発生するガス量まで求めることができます。
重曹約4gで理論上約1リットルの二酸化炭素が発生するという結果からも、少ない材料でも多くの気体が作られていることが分かります。
普段何気なく見ている泡も、化学的に見ると原子や分子の変化によって生まれている現象なのです。
まとめ
重曹とクエン酸を混ぜると発生するガスの正体は二酸化炭素です。理論上、重曹1gから約267mlの二酸化炭素が発生し、1リットル分を作るには約3.7gの重曹が必要になります。
ただし、実際の発生量は温度や水への溶解、反応の進み具合によって変化します。そのため、実験で観察する泡の量と計算上のガス量には違いが出ることがあります。
身近な入浴剤や実験で起きている現象も、化学式を使えばどれくらいの物質が変化しているのかを具体的に知ることができます。


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