1980年代の高等学校では、芸術科目として音楽・美術・書道などから一つを選択して学ぶ形式が多く見られました。現在のように選択肢が多様化する前の時代だったため、どの科目を選ぶかは本人の興味や得意分野、将来への考え方によって大きく分かれていました。
音楽が好きだけれど歌や楽器が得意ではない人、美術鑑賞は好きだけれど絵に自信がない人、文字を書くことが好きで書道を選ぶ人など、選択理由はさまざまです。
この記事では、1980年代の高校生が芸術選択で音楽・美術・書道を選んだ背景や、それぞれの授業の特徴、選択時によくあった理由について振り返ります。
1980年代の高校で行われていた芸術選択の仕組み
1980年代の普通科高校では、国語や数学などの主要教科とは別に、芸術科目として音楽、美術、書道などを履修する学校が多くありました。
多くの場合、入学時や1年生の段階でどの科目を選択するか決め、その後一定期間学習する形式でした。学校によって違いはありますが、芸術科目は単なる技能習得ではなく、感性や表現力を育てる目的もありました。
そのため、必ずしも「一番得意なもの」を選ぶ必要はなく、「興味がある」「授業を楽しめそう」という理由で選ぶ生徒も多くいました。
音楽を選択した高校生が多かった理由
音楽を選んだ理由として多かったのは、歌うことや楽器に触れることが好きだったというものです。特に1980年代はテレビやラジオから流れる歌謡曲、ニューミュージック、洋楽など音楽文化が非常に盛んな時代でした。
楽器演奏が得意ではなくても、音楽鑑賞が好きという理由で選ぶ人もいました。授業では合唱や楽器演奏、音楽史、鑑賞など幅広い内容を学ぶ機会がありました。
例えば、普段カラオケで歌うことが好きな人が、専門的な知識を学びたいという気持ちから音楽を選ぶケースもありました。
美術を選択した高校生が多かった理由
美術を選んだ人の中には、絵が上手だからという理由だけではなく、美術作品を見ることやデザインに興味があるという人もいました。
美術の授業では、絵画制作だけでなく、彫刻、デザイン、作品鑑賞、美術史などを学ぶことがあります。そのため、描く技術に自信がなくても、美術そのものへの関心があれば楽しめる科目でした。
例えば、有名な画家の作品や建築、ポスターのデザインを見ることが好きな人が、制作よりも芸術文化への興味から美術を選択することもありました。
書道を選択した高校生が多かった理由
書道は、文字を書くことが好きな人や、落ち着いた作業が得意な人に選ばれることが多い科目でした。
書道では単に字をきれいに書くだけではなく、筆の使い方、文字の歴史、書作品の鑑賞なども学びます。日本文化に触れられる点も魅力の一つでした。
また、絵や歌に苦手意識がある人が、比較的取り組みやすそうという理由で書道を選ぶ場合もありました。
得意不得意よりも興味で芸術科目を選ぶ人が多かった
芸術科目の選択では、「上手にできるかどうか」よりも「興味を持てるか」が重要視されることが多くありました。
音楽を選んだけれど歌唱力に自信がない、美術を選んだけれど絵が苦手という人でも、授業を通して新しい楽しさを発見することがあります。
例えば、普段は絵を描かない人が美術史の授業で芸術作品の背景を知り興味を持ったり、音楽経験がない人が合奏を通じて楽しさを感じたりすることもありました。
1980年代ならではの芸術教育の思い出
1980年代の高校生活では、現在よりも学校行事やクラス活動の中で芸術に触れる機会が多かったという声もあります。
文化祭での合唱、展示作品の制作、書道作品の掲示など、授業以外でも芸術活動が身近にありました。
そのため、芸術選択は単なる単位取得ではなく、高校時代の思い出の一部として記憶に残っている人も少なくありません。
まとめ
1980年代の高校で音楽・美術・書道のどれを選ぶかは、本人の興味や学校環境によって決まることが多くありました。
音楽は歌や演奏、鑑賞を楽しみたい人、美術は作品制作や芸術文化に興味がある人、書道は日本文化や文字表現に関心がある人に選ばれる傾向がありました。
大切なのは技術の高さだけではなく、その分野に触れることで新しい興味や感性を育てることです。1980年代の芸術選択は、多くの高校生にとって個性や好みを表現する貴重な学びの時間でした。

コメント