重複順列の問題では、「同じ種類のものを何回使えるか」だけでなく、「どの場所にどの選択をするか」を考えることが重要です。特に、箱や場所が複数あり、それぞれに選択肢がある問題では、単純に選択肢の数と場所の数を掛けるだけでは求められない場合があります。
この記事では、箱に赤玉または白玉を入れる問題を例に、なぜ答えが2×5ではなく2^5になるのか、また重複順列で使われる基本的な考え方について詳しく解説します。
箱1つに対して2通りあるという考え方は正しい
まず、「1つの箱には赤玉か白玉の2通りの入れ方がある」という考え方自体は間違っていません。
1番の箱だけを見ると、赤を入れるか白を入れるかなので2通りです。同じように2番の箱、3番の箱、4番の箱、5番の箱も、それぞれ2通りの選択肢があります。
ここまでは質問の中で考えた内容と同じです。しかし、重要なのは5つの箱の選択は「別々に行われる」という点です。
なぜ2×5ではなく2^5になるのか
2×5という計算は、「5つの箱のうち、どれか1つだけを選ぶ」という場面で使う考え方です。
例えば、「5個の箱から1つを選び、その箱に赤か白の玉を入れる」という問題なら、箱の選び方が5通り、玉の選び方が2通りなので、5×2=10通りになります。
しかし今回の問題では、5つすべての箱に玉を入れます。つまり、箱ごとに2通りの選択を5回繰り返すことになります。
具体例で考えると分かりやすい
箱が2つしかない場合を考えてみます。箱Aと箱Bがあり、それぞれに赤または白を入れるとします。
箱Aには「赤・白」の2通りがあります。そして箱Bにも「赤・白」の2通りがあります。
組み合わせをすべて書くと、赤赤、赤白、白赤、白白の4通りになります。これは2×2=4、つまり2^2と考えられます。
箱が3つなら、2×2×2=8通りになります。箱が5つなら、2×2×2×2×2=32通りになるという仕組みです。
「これがn組あるから×n」と考える問題との違い
順列や組み合わせの問題で「これがn組あるから×n」と考える場面もあります。しかし、その考え方が使えるのは、同じ条件のまとまりが複数存在し、それぞれを独立したグループとして数える場合です。
今回の問題では、5つの箱は「同じ作業を5回する」という意味ではありますが、5つの箱の結果を組み合わせて1つの状態を作ります。
例えば、1番の箱が赤、2番の箱が白、3番の箱が赤というように、すべての箱の状態を決めて初めて1つの入れ方になります。そのため、足し算や単純な掛け算ではなく、2を5回掛ける形になります。
重複順列の基本は「各場所の選択肢を掛ける」
このような問題では、「場所ごとの選択肢」を考えると理解しやすくなります。
今回の場合、1つ目の箱は2通り、2つ目の箱も2通り、3つ目の箱も2通りというように、すべての箱について選択肢を掛け合わせます。
つまり、計算式は以下のようになります。
2×2×2×2×2=2^5=32通り
この考え方は、色の組み合わせ、数字の並べ方、暗証番号の作成など、同じ選択肢を何度も使える問題で幅広く利用されます。
似た問題で考え方を確認する
例えば、「3つの箱に青・赤・白の3種類の玉から1個ずつ入れる場合」は、1つの箱につき3通りの選択肢があります。
この場合も、3つの箱すべてを決める必要があるため、3×3×3=27通りになります。
一方で、「3つの箱から1つだけ選んで、その箱に玉を入れる」という問題なら、3×3=9通りとなります。この違いを見ると、箱すべてを決めるのか、箱を1つ選ぶだけなのかが重要だと分かります。
まとめ
赤か白の玉を5つの箱それぞれに1個ずつ入れる問題では、各箱に2通りの選択肢があり、その選択を5回行うため、答えは2^5=32通りになります。
2×5にならない理由は、5つの箱を単に5回選ぶのではなく、5つすべての箱の状態を組み合わせて1つの入れ方を作る問題だからです。
重複順列では、「1つの場所を決める選択肢の数を、すべての場所について掛ける」という考え方を身につけると、多くの問題を正しく解けるようになります。


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