二次関数同士に囲まれた図形の面積を求める問題では、まず交点を求めてから、どちらのグラフが上側にあるかを確認して積分することが基本になります。
今回は、y=ax²-1 と y=-bx²+1(a,bは正の実数)という2つの放物線について、交点の求め方や面積の計算方法を順番に解説します。軸が同じだから交点が原点になるのではないか、という疑問についても確認していきます。
2つの放物線の特徴を確認する
与えられた2つの関数は、
y=ax²-1
y=-bx²+1
です。
aは正の数なので、y=ax²-1は下に1だけ移動した上向きの放物線になります。一方、bも正の数なので、y=-bx²+1は上に1だけ移動した下向きの放物線になります。
どちらも軸はy軸(x=0)ですが、軸が同じだからといって交点が原点になるわけではありません。交点は2つの式のyの値が等しくなる場所です。
2つの放物線の交点を求める
交点では、2つの関数の値が等しいので、
ax²-1=-bx²+1
となります。これを整理すると、
ax²+bx²=2
(a+b)x²=2
したがって、
x²=2/(a+b)
となります。
x座標は、
x=±√(2/(a+b))
です。
つまり、交点はx=0ではなく、左右対称な2つの位置に存在します。
交点のy座標を求める
次に交点のy座標を求めます。x²=2/(a+b)を、例えばy=ax²-1に代入します。
y=a×2/(a+b)-1
分母をそろえると、
y=2a/(a+b)-(a+b)/(a+b)
よって、
y=(a-b)/(a+b)
になります。
したがって2つの交点は、
(√(2/(a+b)),(a-b)/(a+b))、(-√(2/(a+b)),(a-b)/(a+b))
です。
囲まれた部分の面積を積分で求める
次に面積を求めます。2つの放物線に囲まれた部分では、上側にあるグラフから下側にあるグラフを引きます。
上側のグラフはy=-bx²+1、下側のグラフはy=ax²-1なので、差は、
(-bx²+1)-(ax²-1)
=2-(a+b)x²
となります。
また、積分範囲は交点のx座標である、
-√(2/(a+b)) から √(2/(a+b))
です。
したがって面積Sは、
S=∫[-√(2/(a+b))から√(2/(a+b))] {2-(a+b)x²} dx
となります。
面積の計算を簡単にする
関数2-(a+b)x²は偶関数なので、左右の面積は同じです。そのため、
S=2∫[0から√(2/(a+b))] {2-(a+b)x²} dx
として計算できます。
積分すると、
S=2[2x-(a+b)x³/3]₀√(2/(a+b))
となります。
x=√(2/(a+b))を代入すると、
S=2×(2√(2/(a+b))-(a+b)/3×(2/(a+b))√(2/(a+b)))
=2×(2√(2/(a+b))-2/3√(2/(a+b)))
=2×(4/3√(2/(a+b)))
よって、求める面積は、
S=8/3√(2/(a+b))
となります。
よくある間違い:軸が同じなら交点は原点になる?
今回のように2つの放物線の軸がどちらもy軸の場合、左右対称な図形になります。しかし、軸が同じことと交点が原点になることは別の話です。
原点を確認すると、x=0のとき、
y=ax²-1=-1
y=-bx²+1=1
となります。
つまり同じx=0でもyの値が異なるため、原点は交点ではありません。
グラフを考えると、1つの放物線は頂点が(0,-1)、もう1つは頂点が(0,1)なので、その間で左右2か所交わることが分かります。
まとめ
二次関数 y=ax²-1 と y=-bx²+1 に囲まれる面積を求めるには、まず2つの式を等しくして交点を求めることが重要です。
今回の交点はx=±√(2/(a+b))であり、軸が同じだからといってx=0が交点になるわけではありません。
その後、上側のグラフから下側のグラフを引いて積分することで、囲まれた面積はS=8/3√(2/(a+b))と求められます。二次関数の面積問題では、交点・上下関係・積分範囲の3点を順番に確認することが解法の基本になります。


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