高濃度の薬品溶液から、目的の濃度の薄い溶液を作る場合には「希釈計算」が必要になります。例えば、10%の亜塩素酸ナトリウム溶液から200ppmの溶液を調製する場合も、濃度と量の関係を使って計算します。
希釈は化学実験や水処理、衛生管理などさまざまな場面で使われる基本的な考え方です。この記事では、濃度の単位変換から計算式、具体的な作り方まで分かりやすく解説します。
なお、亜塩素酸ナトリウムは取り扱いに注意が必要な化学物質なので、実際の調製では製品の安全データシートや使用基準を必ず確認してください。
ppmと%の濃度単位を理解する
希釈計算をする前に、まず濃度の単位をそろえる必要があります。%とppmはどちらも濃度を表す単位ですが、表し方が異なります。
1%は100分の1を意味します。一方、1ppmは100万分の1を意味します。そのため、%をppmに変換すると以下のようになります。
1%=10000ppm
したがって、10%の亜塩素酸ナトリウム溶液は、
10%=100000ppm
と考えることができます。
希釈計算の基本式を使う
濃い溶液を薄める場合は、次の希釈の式を使います。
濃度1×量1=濃度2×量2
ここで、濃度1は元の濃い溶液、量1は使用する濃い溶液の量、濃度2は作りたい濃度、量2は完成後の全体量を表します。
今回の場合では、以下の条件になります。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 元の濃度 | 10%(100000ppm) |
| 作りたい濃度 | 200ppm |
| 使用する原液量 | 求める量 |
10%亜塩素酸ナトリウムから200ppmを作る計算例
例えば、完成する200ppm溶液を1L(1000mL)作る場合で計算します。
希釈の式に当てはめると、
100000ppm×原液量=200ppm×1000mL
となります。
これを計算すると、
原液量=200×1000÷100000
原液量=2mL
つまり、10%亜塩素酸ナトリウム溶液を2mL使用し、全体量が1000mLになるように水を加えると、理論上は200ppmの溶液になります。
加える水の量は、
1000mL-2mL=998mL
となります。
作りたい量によって必要な原液量は変わる
希釈計算では、最終的に何mL作りたいかによって使用する原液量が変わります。
例えば500mL作る場合は、
100000ppm×原液量=200ppm×500mL
となり、
原液量=1mL
になります。この場合、水を499mL加えて全体を500mLにします。
このように、必要な量が決まれば同じ計算方法で求めることができます。
希釈するときに注意したいポイント
薬品の希釈では、計算上の数値だけでなく、実際の濃度や安全性にも注意する必要があります。
亜塩素酸ナトリウムは酸性物質と反応して二酸化塩素などを発生する可能性があり、取り扱い方法を誤ると危険です。そのため、自己判断で用途外の濃度調製を行わず、製品メーカーの指示や専門的な管理基準に従うことが重要です。
また、濃度計算では「原液の濃度が本当に10%なのか」「表示濃度が重量濃度なのか」など、製品表示の確認も必要になります。
まとめ
10%亜塩素酸ナトリウム溶液は100000ppmに相当するため、200ppmの溶液を作る場合は希釈計算によって必要量を求めます。
例えば1Lの200ppm溶液を作る場合、計算上は10%溶液2mLに水998mLを加えることで全体量1000mLになります。
希釈の基本は「元の濃度×量=作りたい濃度×完成量」という式です。この考え方を理解すると、さまざまな濃度調整に応用できます。ただし、亜塩素酸ナトリウムのような化学物質を扱う場合は、必ず安全な手順と使用基準を確認して作業してください。


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