世界で最も高い山と聞くと、多くの人は標高8,848mのエベレストを思い浮かべます。しかし、海面より下にある山の土台から測ると、ハワイ島のマウナケアが世界最大級の高さを持つ山だと言われることがあります。
では、その場合に基準となる「海底」とはどのように決められているのでしょうか。海の中は平らではなく、深さも場所によって大きく異なるため、単純に測れるものではありません。
この記事では、マウナケアの高さの測り方、海底の基準、なぜエベレストと順位が変わるのかについて分かりやすく解説します。
山の高さは何を基準に測るかで変わる
山の高さを表すとき、一般的には「標高」という言葉が使われます。標高とは、平均海面を基準にして、そこから山頂までの高さを表したものです。
現在広く使われている山の高さランキングでは、海面を基準にする方法が一般的です。そのため、エベレストが世界最高峰とされています。
しかし、山がどれだけ地球から盛り上がっているかを見る場合は、海面ではなく山の根元から測る考え方もあります。この方法では、海底からそびえる火山が有利になります。
マウナケアは海底から測ると約1万メートルを超える
マウナケアはハワイ島にある巨大な火山で、山頂の標高は約4,200mです。しかし、その大部分は海の中に隠れています。
海底にある火山の基部から山頂まで測ると、マウナケアの高さは約10,000mを超えるとされ、エベレストの約8,848mを上回ります。
これは、マウナケアが海の上に出ている部分だけを見ると低く感じますが、実際には海底から長い年月をかけて成長した巨大な火山だからです。
海底はどのように決められているのか
海底とは、単純に「海水がある一番深い場所」ではありません。山の高さを測る場合は、その山を作っている地殻の基盤部分を基準として考えます。
海底の地形は、人工衛星による観測や船による音響測量などによって調査されています。特に海洋では、音波を使って海底までの距離を測定する方法が広く利用されています。
例えば、船から海底へ音波を発射し、反射して戻ってくる時間を計測することで、水深を計算できます。このような測定を大量に行うことで、海底の地形図が作られています。
海底は場所によって高さの基準が変わらないのか
海面や海底は完全に平らなものではありません。地球は球体であり、重力の違いや海流などの影響によって海面の高さにもわずかな差があります。
そのため、測量では「平均海面」という基準を使います。これは長期間の海面データを平均したもので、世界各地で高さを比較するための基準になります。
また、海底から山頂まで測る場合でも、どこを山の根元と考えるかによって多少の違いが出るため、「世界一高い山」という表現は測定方法によって変化します。
エベレストとマウナケアはどちらが本当の世界一なのか
エベレストが世界最高峰という考え方は、標高を基準にした場合のものです。これは現在の地理学で最も一般的な定義です。
一方で、山全体の大きさを見るなら、海底からそびえるマウナケアの方が高いという考え方もあります。
つまり、どちらが正しいかではなく、「何を基準に高さを測るか」によって答えが変わります。標高ならエベレスト、海底からの高さならマウナケアという違いです。
まとめ
マウナケアが海底から世界一高い山と言われる理由は、山の高さを海面ではなく、海底にある山の基部から測っているためです。
海底の位置は、音響測量や衛星観測などによって調べられており、単なる海水の底ではなく、地形としての基盤を考慮して測定されます。
山の高さには複数の測り方があり、エベレストは標高で世界一、マウナケアは海底からの高さで世界最大級というように、それぞれ異なる基準による結果なのです。


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